アフヨンカラヒサル兵器庫爆発―答えを待つ謎
2012年09月07日付 Radikal 紙

ベテランの軍事専門家らは夜遅くに武器弾薬の在庫調べのために、これほどの兵士がなぜ兵器庫にいたのか、大いに疑問であると強調した。

 アフヨンカラヒサルにあるメテ・サラチ・クシュラス上級軍曹殉職記念兵舎の兵器庫で起こった爆発に関し、当初政府から伝えられた最初の説明は「事故」であるとしても、こうした問題の専門家である軍事専門家らは、違った考えを持っている。爆発の原因とされる手榴弾は、兵器庫内ではその信管を外した状態で保管されるはずであると指摘する専門家らは、「手榴弾の信管は付いたままだったのか?」という疑問の答えを突き止めようとする一方で、爆発で多くの兵士らの命が失われたことは、「こうした兵器庫では、武器を扱える専門家だけに任務にあたらせるという条件が無視されていた」とみている。専門家らは、夜遅くの在庫調べが問題であるとしている。専門家の見解は次のとおりである。

ハデュン・ソルマズテュルク元准将:これが事故である可能性は、事故でない可能性よりもきわめて低い。武器弾薬は、戦闘が最も激しいときに運ばれても大丈夫なように、時々車から地面に落ちても大丈夫なように、また攻撃にも耐え、ミサイルの標的になっても大丈夫なように作られている。これらは、特別なケースに入れられ、箱にしまわれてある。すなわちこのような状況で、アフヨンにあるような大きな倉庫で、手榴弾が全パーツをセットした状態で置かれることはない。手榴弾の信管と爆弾そのものの、さらには手榴弾のなかに詰める爆薬は別々にしておくものだ。これらを組み立てることが必要で、組み立てない限り爆発しない。もし、信管が爆発すれば、信管のみが爆発する、信管は別の場所にあるのだ。この兵器庫は、最新鋭の兵器庫であり、ここでは専門家のみが任務にあたる、一般の兵士ではない。普通のいかなる兵士においても、この時間にすなわち21時15分に、こうしたことが行われることなどないことを知っている。部隊の兵器庫から(武器が)取り出される、(それは)急を要したからで、夜に行われた。しかし、アフヨンでこのような状況はない。どうして夜に行っているのか、なぜそのような条件の中にあったのか。夜の視界条件は悪い、狭い場所で兵器庫に25人いれば、何をしても事故を招いてしまう。リスクはさておき、一日中働き夜も働き、その時間に兵器庫にやってきた人々の疲れを、そして身体的にも精神的にも士気が低下している可能性があることを考えなさい。これはできることではないし、説明できることでもない。このことについて(調査が)すすめられるべきだ。

ミトハルト・ウシュク元大佐:兵器庫に保管される手榴弾の信管は(手榴弾に)セットされてはいない。もしセットされていたなら、大いなるミスである。この兵士らが何時に活動を始めたのか、21時以降行われなければいけないような、緊急性があったのか?経験のない兵士たちに武器弾薬を任せるのは間違っている。

専門家らは、爆発が「事故」では済ませられないほど深刻な問題であると強調した一方、兵器庫の場所と関わった人員の情報や適格性が詳細に調べられた「客観的報告書」でもって事件を明らかにする必要があると述べた。

■「ふつうは信管と爆弾は別々にしておく」

兵器庫の爆発事件において注目されるのは、軍隊におけるこの種の建物である。ラディカル紙の得た情報によると、この種の建物は「イグロー(ドーム状の建物)」と言われ、一般的には幾何学的な台形に近い形で建てられている。
イグローに山積みされている爆破物は、どんなものであろうと、すぐに爆発するような形では置かれてはいない。ここではブラインドプラグ(点火栓)という名の資材と一緒に山積みされている爆弾は、信管がないので爆発することはない。爆弾を爆破させるための点火栓と呼ばれる資材は、ふつう缶詰に似ているメタル缶にしまわれている。
同じ兵舎で少し前軍役についていた.S.という名の上等兵がラディカル紙にしてくれた話しは、身の毛もよだつものであった。「まず頭に浮かんだのは次のようなことです。ある兵士が興味本位で不適切なことを行った可能性があります」と述べたT.Sは続けて、「私たちの組織の中に、火薬で遊び、たばこに火をつけるものがいました。この種の不適切な行為を指揮官たちは見落としていました」と語った。T.S.は、イグローで手榴弾のせいでこのように大きな爆発が起こったと考えるのは難しいと述べた。以前に同じ軍隊で軍役についていたアリ・カライジュ軍曹は、「このような大きな爆発が古いタイプの兵器庫で起こったなら、兵舎ごと吹き飛ばされていただろう。イグローが大惨事を防いだのだ」と述べた。
兵器庫で起こった爆発の後発言を行った火事の専門家アブデュッラーハム・クルチ教授は、爆弾系の武器を保管する倉庫で起こった火災は、消火が難しいと語った。教授は、「火事が起これば、あなた方が送り込んだ人々は皆危険な状況におかれる。新たな爆発の危険がある」と続けた。

■疑わしい5つの点

夜、真っ暗な中、狭い場所に、25名の兵士はなぜ兵器庫にいたのか?
夜間その時間帯に(21時15分)、在庫調べが行われることはない。なぜその時間に行われたのか?
これらは攻撃にも耐えうるものだ。落ちても爆発しない。それなのに爆発は、どのようにして起こったのか?
信管と爆弾は別にしておく必要がある。手榴弾に信管はセットされていたのか?
在庫調べは、専門の者が行う。その時間に、あれほどの兵士たちは、そこで何の用があったのか?

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( 翻訳者:甲斐さゆみ )
( 記事ID:27552 )