現在、アゼルバイジャンはトルコに対しビザを要求し、トルコは同国に対しビザを免除している。この状況が新たな段階を迎えた。
アゼルバイジャンのゲベレ市で第二回トルコ・アゼルバイジャン高度戦略的協議会が開催された。トップ会談と代表団会議が行われた後、共同記者会見が開かれた。
アゼルバイジャン共和国のアリエフ大統領は、「親愛なる兄弟よ、 あなた方を迎えて嬉しく思います。我々の国へようこそ。」という言葉で語り始め、トルコとアゼルバイジャンの関係は全ての分野で発展し、二国間にはいかなる見解の相違もないと述べた。
アリエフ大統領は、トルコ共和国の国民に対するビザ条件の完全撤廃が議題に上がったのかという質問に対し、トルコが近年すべてのテュルク諸語を話す国に対しビザを免除していることを指摘し、以下のように述べた。
「先に述べたように、私たちの関係は全ての分野で続いています。今日、ビザ問題についても議論され、段階的に解決されることが決まりました。アーティスト、労働者、知識人、著名人の出入国は、より容易に行われるでしょう。一般人を含めた全体では、まだ特に話し合いは進みませんでした。この話し合いが終了した後に、すべてのトルコ人がビザなしでアゼルバイジャンに入国することができるようになります。
一般的に申し上げますが、ご存知のようにアゼルバイジャンにはどの国ともビザ免除協定はありません。我々はこの問題に取り組んでいるところです。トルコ側は、この問題に関してアゼルバイジャン側の立場を理解し、受け入れています。協力してこの問題の解決のために進んでいくつもりです。」
■「TANAPは2つの兄弟国が責任を持つ計画」
トランスアナトリア天然ガス計画(TANAP)の完成日と、天然ガスのヨーロッパへの輸送地点は確定したのかという質問には、以下のように答えた。
「TANAPは、トルコとアゼルバイジャン、2つの兄弟国がすべての責任を持つ計画です。この計画は第三者である企業や民間に公開されます。残りの共有権は、ほかの私たちに協力する企業へ与えられます。これにより、TANAPには多国籍な性質も付与されます。重要な点は、アゼルバイジャンのガスがより大量にトルコへ、また、トルコを経由してヨーロッパへ到達することです。もはやヨーロッパ地域へのこのガスの供給は、技術的側面、すなわち、計画の技術的な部分を残すのみです。地理的条件については、ブルガリア、またはギリシャを経由して供給することを見込んでいます。企業は、全ての選択肢を注意深く選び、最も安全なルートを経由することに合意するでしょう。」.
(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介
されています。)
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( 翻訳者:澤井祥子 )
( 記事ID:27583 )