安いものを盗んだ泥棒、無罪放免
2012年09月20日付 Hurriyet 紙

イスタンブルのとある商店で70リラ(約3,000円)のコートを盗んだ者に、裁判官は、「より高価な商品があるにもかかわらず、盗まなかった」として罪を科さなかった。

ハベルチュルク紙のセルダル・クラク記者の記事によると、イスタンブル、キャウトハネの商店に来店したK・Bは、70リラのコートを取り、支払いをせずに店から出ようとした。この間に警報が鳴り、(K・Bは)取り押さえられた。検察は、K・B被告に窃盗罪で5年以下の懲役を求刑した。イスタンブル第一審刑事裁判所で裁判にかけられたK・Bは、人生で初めてこのような事を行ったということ、気に入ったコートは身に着けずにカバンに入れたこと、アラームが鳴る事を考えていなかったことなどを主張し、とても後悔していると述べた。

■「安い品で満足」

判事団は審理の終わりにおいて、K・B被告の罪を認める弁論と調書により、(被告は)事件の日に試着をしてみたわけでもないコートを取り、カバンに入れたこと、警報が鳴る事すら推測出来ていななかったことを述べた。そして裁判所は、被告がその店でより高価な商品も盗めたのに、ただ気に入った、価値の高くない衣類で満足していることに対し、トルコ刑法(TCK)第145条に従い無罪とした。

■法律には何と記載されているか?

第145条には、「窃盗罪を成立させる(盗まれた)財物の価値が低い場合、罪の軽減が可能であり、その罪が行われた方法、特徴を加味して罪を科さないことも可能である」と規定されている。

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( 翻訳者:有田 潤 )
( 記事ID:27655 )