政府支給の外貨を使った不正な価格設定の実態、明らかに
2012年09月22日付 Jam-e Jam 紙

 「政府外貨」を使って輸入された基本物資が、市場において自由価格で販売されているとの公式筋からの指摘が相次いでいるが、そのような中、こうした物資についての詳細が明らかにされた。

※訳注:「政府外貨」とは公式レートの1ドル1226トマーンで政府が支給する外貨で、生活必需品の輸入に用いることを想定して、政府が提供する外貨のこと。現時点の自由市場で交換される外貨(「自由外貨」)のレートは1ドル約2500トマーンで、「政府外貨」の提供は政府による輸入産品に対する一種の補助金としての性格をもっている。こうした制度を悪用して、「政府外貨」で安価に輸入した産品を市場で高値で売りさばいたり、また「政府外貨」そのものを自由市場において高値でリヤールに替えるといった不正の存在が、しばしば指摘されている。

 本紙記者の取材によると、「政府外貨」で輸入した基本物資の価格を「自由外貨」のレートで計算し、その価格で市場に流している輸入業者がいるとの中央銀行総裁の指摘後、鉱工業商業省や商工会議所、経済腐敗撲滅本部などの関係当局から、相次いでこうしたことに対する反応が示され、ある意味で暗示的に、こうした不正の存在を確認する事態となっている。

 このような中、経済腐敗撲滅本部は鉱工業商業省国内商業局や貿易発展機構、消費者保護庁などを通じて、政府外貨が悪用された物資に関する包括的な報告書を発表した。この報告書によると、政府外貨が適用される第一・第二優先品目にあたる15品目中、少なくとも5品目で、20%から65%の政府外貨の悪用が明らかとなったという。〔‥‥〕

 報告書によると、公式レート1ドル1226トマーンで輸入された基本物資が高値で売られるという、不正の起きた物資のなかで、最も甚だしかったのは「未精製の砂糖」で、その割合は65%だった。つまり政府外貨を使って輸入された砂糖の65%の価格が、自由外貨のレートで計算され、販売されていた、ということである。

 「食用油」が48%で、不正が行われた物資の第2位を占めた。第3位は「鶏肉」で、35%の輸入鶏肉が違法な価格で市場に供給されていた。「鉄合金」(30%)、「赤肉〔※羊肉や牛肉のこと〕」(20%)がそれに続いている。

 高値販売という不正行為が行われたその他の産品としては、報告書には「コメ」、「大豆」、「ローラー」、「飼料用トウモロコシ」、「バス・トラック用タイヤ」などの産品も目にすることができるが、不正の割合は、先の産品よりも低くくなっている。

〔‥‥〕

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:27683 )