エジプト:首相は数日以内に一村一品推進計画を始動
2012年10月03日付 Al-Ahram 紙


■エジプト:首相は数日以内に一村一品推進のための最初の計画を始動

2012年10月3日『アハラーム』紙

【シャリーフ・ガーブ・アッラー】

内閣の情報筋は閣僚会議で、ヒシャーム・カンディール首相は数日以内に一村一品推進のための新たな計画を話し合うつもりであると明らかにした。地域経済の支援と、村から都市への移住を阻止するため村での就業機会を増やし、諸都市に新たなスラム地区が形成されることを防ぐことを目的とする。
現在、内閣管轄のスラム開発基金は、産業貿易省管轄の基準と品質のためのエジプト公共機関と共に、ひとつの特産品を持つ村との連携のための計画を調整している。
計画のなかで想定されているのは、村レベルの既存産業の開発だ。例えば、最古の搾油場であるクース市中心部での搾油、同じくクース中心部のグラーブース村の見事な手作り磁器産業、ギザのケルダーサ村の伝統衣装産業、同じくギザのアル=ハッラニーヤ村の手織カーペット産業、カナーのダシュナー中心部の黒糖蜜製造である。

基金の会長であるアリー・アル=ファルマーウィー博士は本紙への特別声明のなかで、計画はエジプトの多数の農村産業の発展を含む予定であるとし、文化遺産とされるものや、乳製品や乾燥フルーツや野菜の製造やそのボトル産業、砂糖をまぶした果物や野菜の塩漬け、潰しレンズ豆とその缶詰産業、粗引きの穀物産業、はちみつ製造、などの食品工業品や農産物に加え、コットンや羊毛、絹の手織物産業、カーペット産業、靴、カバン、革製品などの皮革産業、貿易産業、子ども用木製玩具、陶器、真鍮製品、籐や藁、漁網産業、さらに編み物や刺繍などの女性たちが担ってきた手工業、また香水や石鹸などの化学産業などが含まれるとした。

アリー・アル=ファルマーウィー氏が明らかにしたところによると、首相は主軸の計画「一村一品」の拡大を含む地域経済の向上や、地域組合の範囲外や国外における販売で成功を収めたエジプトの都市や村での同様の計画の設置を巡る特別政策を検討する予定だ。
また、地域組合の範囲外からの製品、つまり輸入品への依存の軽減に貢献する製品の開発やエジプトの路上市場の規模のコントロールによる開発といった政策も含まれる。

また計画は、農村工業における経営上、および組織上の問題や困難に対処することを目的にしている。それは作り手が既に失ってしまった製造に使用される道具の原型や技術的要素、製品販売の難しさといった問題である。一方でいくつかの地域では、無計画な産業に変化しており、さらに制度的枠組みの不在やこれらの産業における組織、管理に関連する様々な特徴や側面がある。

ファルマーウィー氏は、農村産業を民衆レベルで開発するための制度的な計画準備を完了すると発表し、農村における地域経済の開発や工芸品やそれに関わる小規模産業の開発、雇用機会の提供などの分野でのその計画の役割を刺激することを目指す。

ヒシャーム・カナディール氏を議長としたスラム開発基金理事会では、次回の集会で新計画の概要についてほのめかす予定だ。新計画は特産品をもつ村のの全国地図の作成、全国レベルで村の目録作成と分類を行う。また、計画は農村やスラムにおける産業開発のための国家的計画準備を含んでおり、特産品をもつ村に関する中心的な情報を含むいくつかの軸によっておこなわれる。開発分野における最適な地域的・国家的実践の公開、加えてこれらの農村の包括的な開発・発展の実現を目指す開発投資プログラムや計画、
また農村の開発に関連する全てのセクション、委員会、公的機関や市民社会組織、技術機関を通した技術的支援・能力開発プログラム、さらに全ての地域における中心的組織や地域の市民社会団体との連携への参加、最後に特産品をもつ村の開発プログラムの実行のモニタリングと評価、計画実施の効率性の確保といった軸である。

農村産業開発のための指導的計画の遂行が期待されており、上質な製品の生産に役立つ国内外の品質要件を満たすための製品開発・向上と効率化を図る。

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( 翻訳者:袖山結生 )
( 記事ID:27759 )