ヴェラーヤティー氏「トルコ・シリア国境の緊張はNATOを地域に介入させるため」
2012年10月07日付 Jam-e Jam 紙
最高指導者国際問題担当上級顧問のヴェラーヤティー氏は、「昨今のトルコ・シリア間の国境の緊張は、アメリカがNATOを中東地域に呼び込むために仕掛けたワナである」と述べた。
イラン国営放送報道センターが伝えたところによると、アリー・アクバル・ヴェラーヤティー氏は、〔‥‥〕「すべての国々、特にトルコ、シリア、イラク、及びレバノンはこの新しい罠にかからないよう、注意しなければならない。なぜならNATOを中東地域に入り込ませるために、おびただしい努力が行われ、またそれと並行して、これらの国々で民族的・宗教的対立を煽ろうとの企ても行われているからである」と付け加えた。
同氏はこの点に関して、西洋がこれまでイスラーム世界で引き起こしてきた民族的・宗教的対立の歴史について触れ、またターリバーンは西洋諸国の手によって作られたことを指摘した上で、以下のように述べた。
ベナジル・ブット女史は首相時代、西側の大手メディアとのインタヴューで、パキスタンだけがターリバーンに関して非難されるいわれはないと述べている。その理由として同女史は、ターリバーンの形成においては、イギリスが計画を立て、アメリカが国際的な支援を担当し、サウジアラビアが資金面を担当したのであり、パキスタンは後方支援を担当しただけだからだ、と指摘している。
ヴェラーヤティー氏は、シリアに向けられたここ数カ月の圧力はシオニスト体制に一息つかせるために設けられたものだと指摘し、「シリア反体制派の一人であるガリヨンは最近、もし自分がバッシャール・アサドに取って代われば、イスラエルならびにアメリカと外交関係を樹立し、イランとは断交する、〔イスラエルに対する〕抵抗には一切関わらない旨を公言している」と注意を促した。
「イスラーム覚醒世界会議」の総書記でもあるヴェラーヤティー氏は、自身の発言の別の箇所で、地域のイスラーム運動は、「ビロード革命」や「アラブの春」よりも普遍的な現象であり、語の真の、また深い意味で「イスラームの目覚め」と呼べるものだと指摘した上で、次のように述べた。
この現象は極めて大きな重要性を有しているために、不信心者たちの戦線は全力でイスラームに対抗しようと努力している。その一例として、イスラームの目覚めを逸脱させようと画策したり、偉大なる預言者を侮辱としたりといった、〔欧米諸国の〕動きを指摘することができよう。
同氏はさらに、「このような状況下で、シーア派の同胞からスンナ派の同胞に至るまで、すべてのイスラーム共同体がしなければならないのは、互いの共通性に基づいて、最大限の団結に努めることである。なぜなら、ムスリム間の共通性は、キリスト教徒の間の共通性よりも大きく、このことが、敵の攻撃に対抗する上で、大いに役立つからである」と強調した。
(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介
されています。)
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( 翻訳者:8410111 )
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