ゲブゼ宗教局によって開始された「手を取り合おう、社会的宗教プロジェクト」の一環として、麻薬中毒者救済の治療を受ける者たちへ、「巡礼」のプレゼントが与えられる。
ゲブゼの宗務局責任者であるシュクリュ・バルカン氏は、記者会見で全てのモスクとコーラン教室にいる宗務職員たちと一緒に、大きなチーム・家族として社会的な宗教サービス提供に努めていると述べた。
この一環でゲブゼ宗教局が「誰もひもじい思いをすることのないように」との原則で4つのプロジェクトを準備したとし、第1のプロジェクトが麻薬中毒者を対象としたものであると説明した。
バルカン氏は、「手を取り合おう、社会的宗教プロジェクト」では麻薬中毒者の治療及び社会復帰を目標としていると説明し、プロジェクトの一環としてマルテペ大学病院で3人の麻薬中毒者の治療を開始したと報告した。
同氏は、ゲブゼ共和国検察庁とゲブゼ警察局の協力により決定された22人が2年間のプロジェクトの中で治療を受けることを目標としているとし、「1人分の治療過程で要する25.000リラの費用は、中小業者や企業主の後援により賄われます。3人の若者は年内に28日間病院で治療を受けます。1年間にわたるリハビリの中で、地域のイマームの保護観察を受けます」と述べた。
バルカン氏は、治療へ完璧に順応した者を、彼らを支えたイマームと共に巡礼へ送り出すというプレゼントを与えると強調しつつ、ゲブゼでは224人、周辺の郡を含むと400人近くの麻薬中毒者がいると述べた。
■「このようなサービスを提供する初めての機関」
バルカン氏は「1人でも救済できれば、多くの人々を被害から救うことになる」と述べ、「我々の目的はこのような人々へのサービスでロコモティブな任務を遂 行することです。トルコの宗教的組織の中でこのようなサービスを提供する最初の機関となります。でも我々自治体は、ゲブゼ市芸術職業養成コース(GESMEK)やコジャエリ広域市職業芸術教育コース(KOMEK)といった様々な分野で教育コースを整備しているのだから、外来の麻薬中毒者用にもコースを開講すべきです。この点に関しても折衝が続けられています」と語った。
バルカン氏は2つ目のプロジェクトが聴覚障害者を対象に準備した「障害を乗り越えるため生涯を通した特別支援宗教サービスプロジェクト」であると説明し、昨年25人の聴覚障害者女性に宗教教育を行い、同クラスを今後も継続していくと報告した。
3つ目のプロジェクトがロマ市民と共に実現する「社会的統合プロジェクト」であると強調したバルカン氏は、ロマのいる地域で村長とイマームによるコーヒー屋での交流会を開始したと明らかにした。
バルカン氏は、ロマ協会を訪問し現在13歳である結婚最低年齢を18歳に引き上げることを望んでいるとし、ロマ市民が社会生活へ参加するのを支援する形で宗教教育につきガーズィレル地域でコーラン教室を開講したと説明した。
4つ目のプロジェクトは寝たきりで生活している患者を対象に開始した「精神支援プロジェクト」であると説明し、ファーティフ国立病院と共同で行うプロジェクトでは、1人の女性と2人の宗務職員が病院や自宅で寝たきりで生活している患者を元気付けるため訪問を行うとした。バルカン氏は、週5日行われる訪問で、宗教談義が行われ回復のお祈りがされるとし、プロジェクトの一環として病院で誕生した赤ん坊の名前が宗務職員によってつけられると述べた。
バルカン氏は、このプロジェクトに加え、コーラン教室の新たな教育モデルである「需要焦点型教育」活動を継続していることに触れ、次のように続けた。
「理由がありコーラン教室に行くことのできない市民の元へ直接行き教育を行うことを開始しました。病院、工場、刑務所といった集団生活の場へ行きクラスを開講しています。ゲブゼ刑務所ではこのようにして17人の受講者がいる『プラス1移動型コーラン教室』を開きました。」
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( 翻訳者:釘田遼香 )
( 記事ID:27844 )