マカーレム=シーラーズィー「国民は自己満足に陥った政府に嫌気がさしている」
2012年10月04日付 Mardomsalari 紙

 マルジャエ・タグリード〔※シーア派の宗教最高権威〕のアーヤトッラー・マカーレム=シーラーズィーは、「我々は強みだけでなく弱点も認め、その改善を考慮しているということを表明すべきである。国民は自然に、そのような人物のことを好きになるだろう。しかし、自らを正当化したり、責任転嫁をして、これは外国人のせいだなどと言い〔‥‥〕、いかなる責任も受け入れないようであれば、〔国民の〕不満は募るだろう」と述べた。

 イラン労働通信(ILNA)によると、アーヤトッラー・マカーレム=シーラーズィーはゴムの大モスクで行われたイスラーム法学の上級コースの授業の冒頭で、国の問題の解決にあたっては現実主義的な視点と責任転嫁を控えることが必要だと強調した上で、「現在、経済問題をはじめ、複雑な問題が国内で湧出している。もしこれらに目を閉ざし、〔問題のことなど〕何も知らないなどと言うようなことがあれば、それは間違っている」と語った。

 アーヤトッラー・マカーレム=シーラーズィーはまた、「極端な自己愛をもつ人間は、良いものは何でも自分のものだと言い、悪いものは何でも他人のものだと言うものである。国民はこのような人物に不満を抱くものだ」と付け加えた。

 同師は、自己陶酔に陥ったこのような人物は、自らの欠点を長所と考える傾向にあると指摘し、さらに「国民はこのような人物のことが嫌いであり、このような人物は多くの敵を作ってしまう。もし自らに理があり、また他人にも理を認めるならば、敵は現れない。しかし、もし自らの理は絶対だなどと言うようなことがあれば、敵が生まれてしまうのである」と述べた。

〔‥‥〕

 同師はさらに「政府および各党派、ならびに商店主や製造業者は、それぞれ〔経済〕問題に相応の責任を有している。〔‥‥〕誠意をもって、党派の問題ではなく、国家の問題の解決にあたらなくてはならない。これこそ、誠意というものである」と付け加えた。

 アーヤトッラー・マカーレム=シーラーズィーはまた、シリア情勢についても触れ、同国の内政問題に西洋諸国及び一部のイスラーム諸国が介入していることを非難した上で、「西洋諸国の指導者たちは、どこに行っても破壊をもたらしている。彼らはアフガニスタンにも、イラクにも、パキスタンにも、改革を目的に行ったが、しかし破壊しか生まなかった」と語った。

 同師はその上で、「彼らはシリアも〔アフガニスタン等と〕同じ状況に直面させようとしている。公正を期すならば、シリアの問題は同国の人民の手によって解決されるべきである。国際的なグループの監視下で自由な選挙が行われるべきであり、誰が選挙で選ばれようと、その人物が政権に就くべきである。しかし彼らはそれを望まず、破壊と殺戮によって、イスラエルに都合のよい党派を政権に就かせようとしているのである」と指摘した。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:27846 )