ハーメネイー最高指導者「国内産品を消費することで失業もインフレも解決できる」
2012年10月14日付 Jam-e Jam 紙
イスラーム革命最高指導者のアーヤトッラー・ハーメネイー閣下は北ホラーサーン州訪問の4日目にあたる昨日、「コーランの町」エスファラーイェンを訪れ、最高指導者の来訪をタフティー・スタジアムで心待ちにしていた、同市の住民数万人の前に姿を現した。
イスラーム革命最高指導者はエスファラーイェン市民の前で、進歩の道を歩み続けるために必要とされる熱意や溌剌とした快活さを維持・強化する方法について言及し、「国民的自信」と「正義」という、進歩の度合いを測る重要な二つの指標について説明を行った。同師はその上で、「イラン国民は今日、自らの力強さや能力を感じ取りながら、国の進歩を妨害する敵どもとの意志の戦争という、大いなる対立の舞台に立っている。堅き決意と意志を保持し、洞察力と先見の明を保ちつつ、人民が結束し、責任者たちが互いに考え方を一致させ、国民一人一人が自らの責務を認識し、傲ることなく、敵の謀略に注意を怠らないことが、この意志の戦いでは決定的に重要なのだ」と強調した。
アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は進歩を実現させるための重要な条件としての、国民の熱意と溌剌とした快活さについて、「この大いなる資本を保持することが必要だ。さまざまな要因によって、これが弱められ、あるいは消滅するようなことがあってはならない」と指摘した。
同師は、西洋のメディア帝国が基本的に狙っているのは、人民、特に若者の間に絶望を吹き込むことであると指摘した上で、「イラン国民に悪意をもつ者たちは、熱意や溌剌とした快活さが〔偉大なる〕運動を、仕事を、努力をもたらすということをよく知っている。だからこそ、彼らはメラメラと燃え盛るこの炎を消し去り、無気力を煽り、最後には退嬰的な精神を国に蔓延らせようとしているのである」と続けた。
同師はその上で、「最も厳しい状況で戦場に赴き、《聖なる防衛》〔=イラン・イラク戦争〕で殉教した司令官たちや戦士たちを顕彰することは、今の若者世代の間に熱意と活気を強化するのに役立つだろう」と強調した。
アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は若者に必要とされる熱意と溌剌とした快活さに関連して、麻薬問題について触れ、次のように述べた。「謎に満ちた国際犯罪組織は、国内に麻薬をばらまくことで若者たちを麻痺させようとしている。関係機関の責任感とともに、若者たちの快活な精神こそ、こうした大いなる危険に対抗する上で、最も効果的で、信頼のおけるものなのである」。
■ イラン国民はさまざまな分野でモデルとならなければならない
同師は続きで、進歩が止むことはないと指摘した上で、「進歩に終わりはない。それはイラン国民がさまざまな分野で〔世界の〕モデルとなるまで、続けられねばならない」と語った。
同師は、この目的に到達することは可能であると強調した上で、「敵は常に、自分を卑下し、西洋に追従するよう、〔イラン国民等に〕吹き込もうとしている。しかしながら、イラン国民の歴史が示すように、我が国民はさまざまな時代に、さまざまな領域で先駆的地位を占めてきた」と指摘した。
同師はさらに、「若者たちの努力があれば、〔以前イラン国民が世界の中で有していた先駆的な〕あの地位を再び手に入れることは絶対に可能である。以前、選ばれし大学生の若者たちに対して強調したことであるが、若者たちの努力と勤勉によって、新たな知の領域を追い求める者なら、だれもがペルシア語を学習しなければならないというような地位にまで、イランが到達することが必要なのである」と続けた。
同師はその上で、「若者たちや、学術、政治、及び文化の領域で指導的立場にいる者たちには、こうした未来が必ず訪れるものだと考えて、それに到達すべく、計画を立て、仕事に邁進し、努力する義務があるのである」と強調した。
〔‥‥〕
イスラーム革命最高指導者は、進歩の度合いを図るもう一つの指標として、正義について言及し、「イスラームの論理では、正義なき進歩は本当の進歩ではない」と述べ、西洋、特にアメリカにおける物質的進歩は表面的で本物ではないとした上で、「階級格差を伴うそのような表面的な進歩は、西洋的な資本主義とリベラル・デモクラシーの論理によって国が運営されていることに起因するのである」と強調した。
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イスラーム革命最高指導者は自身の演説のこの箇所の結論として、「イラン国民は現在、意志と意志の対立・戦いという大いなる舞台に立っている。イラン国民はこの領域において、さまざまな自然的・人為的障碍に直面しながらも、決して弱音を吐くことなく、さらなる〔‥‥〕進歩を手に入れるための地平を見据えているのである」と指摘した。
アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、意志と意志の戦争において決定的重要性を有するものについて、「決意と意志、洞察力と先見の明、国民一人一人の結束と義務への自覚、責任者同士の考え方の一致、そして各組織の間の協力こそ、イラン国民を自らに相応しい進歩的地位へと押し上げてくれる要因に他ならない」と指摘した。
■ 敵の謀略はすべて打ち砕かれるだろう
同師はイラン国民の進歩が続くのを阻止しようと、〔イラン国民に〕悪意を抱く者たちが大規模な企てを立てていることについて指摘し、「イスラーム革命の最初期より敵が繰り出してきた陰謀の数々は、これまでどれも失敗に終わってきた。現在彼らが企てている謀略も、すべて打ち砕かれるだろう」と強調した。
革命最高指導者は、イスラーム体制に敵意を抱く者たちが、イラン国民を屈服させようと、33年間にわたって無駄な努力を重ねてきたことは、同体制と国民の力が日増しに高まっていることを示しているのだと指摘した上で、「もちろん、だからといって傲り高ぶり、敵の謀略への注意を怠って良いということにはならない」と述べた。
アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は国の責任者たちに向けて、「力強くあれ、しかし敵を侮ることなかれ。敵はさまざまな方法で、〔我が国に〕侵入してくるのであり、警戒を怠ってはならない」と語りかけた。〔‥‥〕
同師はまた、国内産品消費の精神を普及させることが、国にとって必要だとの見方を示し、「国内産品よりも舶来品や外国のマークを好む態度は、正しい態度・精神とはいえない。なぜなら、国民生産を真に保護できるかどうかは、国内産品消費の精神が普及できるかどうかにかかっているからである」と強調した。
同師はその上で、「もし国民生産がきちんと保護されれば、失業問題やインフレなどの多くの経済問題は消え去るだろう」と語った。
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(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介
されています。)
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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:27916 )