ハーメネイー最高指導者、北ホラーサーン州のバスィージ隊員の前で演説
2012年10月16日付 Jam-e Jam 紙


 イスラーム革命最高指導者は北ホラーサーン州訪問の6日目にあたる昨日午後、同州の民兵組織バスィージ〔※もと「動員」の意〕の隊員数千名の前で、「バスィージは神がイラン国民に与え給うた黄金の鍵、贈り物である。これまでさまざまな問題を解決してきたように、バスィージはこれからも国と社会が必要とするさまざまな重要案件を前に進めるだろう」と強調した。

 最高指導者事務所の広報サイトが伝えたところによると、アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、バスィージは体制にとって重要な成功体験の一つであるとし、教えるところの多いこの体験の特徴について研究し、継続的に深めることが必要だと指摘した。〔‥‥〕

 同師は、一般的な意味において、バスィージ(動員)は革命とともに生まれたと言えるとした上で、「もちろん、最近の数世紀に起きた別の二つの大革命、すなわちフランス革命と旧ソ連の10月革命にも、多くの群衆が参加した。しかしイラン国民のバスィージ(動員)には、独自の特徴が備わっていた」と述べた。

 革命最高指導者は、こうした独自の特徴の一つとして、それがよく組織化された運動だったことを挙げ、「バスィージの組織化は、この大いなる人民運動が道に迷い、逸脱するのを防ぐことに大きく寄与した」と指摘した。

 同師は「信仰心と義務感に基づく行動」もまた、バスィージの重要な特徴の一つだとした上で、「その他の革命運動における人々の参加は、主に感情に依拠したものだった。そのため多くの問題で、〔革命運動は〕過ちと対立に引き込まれていった。しかしバスィージの深き信仰心によって、〔イスラーム革命における〕組織化された大衆運動は、人間としての感情を保ちながら、真理への道をまっすぐに進むことができたのである」と述べた。

 革命最高指導者は、バスィージには人民を構成するあらゆる層が参加していることも、この運動の唯一無二の傑出した特徴であるとし、次のように指摘した。「都市の住民もいれば農村の住民もいる、若者もいれば老人もいる、男もいれば女もいる、教育を受けた者もいれば、教育をあまり受けなかった者もいる、大学教授、大学生、著述家、詩人、専門家、労働者、会社経営者、医者、発明家、その他あらゆる階層の人々が、この偉大で驚くべき、謎に満ちた組織に、それぞれ役立つ形で参加しているのである」。

〔‥‥〕

 革命最高指導者は、バスィージの特性について研究し、その特徴を社会一般の思想・文化にまで転換するよう努力することが必要だとし、同時にバスィージ隊員に向けて、「バスィージに参加することは誉れ高いことである。しかしバスィージへの参加資格もしっかりと守られねばならない」と指摘した。

 同師は、バスィージ隊員であるためには、常に自己研鑽を怠らないことが必要だとし、「敬虔さを保ち、罪から身を遠ざけ、神への関心と願いを持ち続けることが、バスィージ隊員であるための必須条件の一つである。これらをもつことで、精神的力を向上させ、内面的・外面から出る光〔を高め〕、忍耐力・耐久力を強め、内側から湧き出る創意を開花させることができるのである」と続けた。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下はまた、献身と自己犠牲の精神も、バスィージ隊員が自らの内部で強化しなければならない、もう一つの特性であると指摘した。

敵と戦うべき場所を間違えている者がいる

 革命最高指導者はまた、バスィージ、そして全人民がもたねばならない極めて重要な資質として、洞察力を挙げ、洞察力とは「敵と戦うべき場所を見極める能力」のことだとした上で、「中には敵と戦うべき場所を間違え、大砲を誤った方向に向けて使っている者がいる。そこには敵ではなく、友がいるのに、である」と強調した。

 革命最高指導者はこの視点から選挙に関する問題に立ち入り、一部の言動を批判する中で、「選挙のライバルを大悪魔のように考えている者がいる。しかし大悪魔はアメリカとシオニズムなのであり、ライバル派閥や選挙のライバルなどではない」と続けた。

〔‥‥〕

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は再度、「敵と戦うべき場所」を正しく見極めることの必要性を強調し、「もちろん、《仲間》の服を着て、敵の言葉を繰り返しているような者もいるだろう。こうした者にはきちんと忠告を与え、忠告で効果がなければ、そのような人物とは一線を引く必要があるだろう」と続けた。

 同師はこの種の者たちに向けて、「シオニスト体制が考えているのと同じような考えをもちながら、別のレトリックを使ってイスラーム共和国の前に立ちふさがっている者たちよ、お前たちはアメリカと同じ論理で、イスラーム体制に接しているのだ。お前たちはシオニスト体制やアメリカとどう違うというのか」と指摘した。

些細な違いにもかかわらず、友を敵だと思っている者がいる

 革命最高指導者は、友と敵を見極めるにあたって極端に走ることを戒めた上で、「敵と友達づきあいをしている者がいるかと思えば、些細な違いをもって、友を敵だと思っているような者もいる」と述べた。

 同師はこの件について、「もちろん、違いが大きなものであることもあるだろう。しかし、友を敵だと取り違えるようなことがあっては、断じてならない」と続けた。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:27918 )