エジプト、スエズ運河の開発への民間企業の参加を呼びかける
2012年10月18日付 al-Hayat 紙
■エジプト、スエズ運河の開発への民間企業の参加を呼びかける
2012年10月18日 木曜日 『アル=ハヤート』
【カイロ:リーム・アブドゥフ】
エジプトのターリク・ワフィーク住宅・都市開発大臣は「2025年のための戦略的開発計画」への民間企業と国営企業の両者の参加が必要であると呼びかけた。エジプトはこの重要な段階を両者のパートナーシップを抜きにしては乗り越えられないという考えからだ。大臣は記者会見の中で、エジプトの投資活動を妨害する官僚的障壁の存在を認め、それを克服することの重要性を確認した。
ワフィーク大臣は、今後スエズ運河地域の開発から始まる開発ブームが巻き起こり、それは北海岸やその他の地域にも及ぶだろうと言及し、「船舶航行に特別な水路であるスエズ運河の船舶の通行料として年間50億ドルを得ているだけでエジプトが満足していることに驚いた。なぜならその割合は、今後スエズ運河の開発計画を実行した場合、船舶へ提供される物流サービスの収益のうち1.7%にも及ばないからだ」と述べた。また「シンガポールの物流サービスからの収益は船舶一隻につき約300ドルと見積もられる。一方でエジプトの収益は一隻につき通行料としての91ドルのみだ。そして、シンガポールが船舶の燃料を4,100万トン販売しているのに比べ、エジプトは約100万トンしか販売していない。」と指摘した。
またワフィーク大臣は、トルコなどの近隣の国々との物流サービスにおける激しい競争があると指摘、その競争が理由で、2015年までのスエズ運河の航路開発計画を運営するため、法制面と組織整備の面の2つの経路で作業が行われていると述べた。そしてエジプトの開発のための戦略的計画は、人口の再分配と投資機会の開発、5つの都市の建設、今後40年間でシナイ半島を3段階で再分割すること(スエズ運河の東とイスマーイールの商業地区と物流サービス地区を含む)、ポートサイドの開発とコンテナターミナルの拡大、コンテナ産業と造船業および船舶のメンテナンスのための地区の建設、国際貿易と航行サービスの研究のための都市の建設、アル=カンタラ市の産業地区の開発、ポートサイドの東の地中海沿岸での観光の中心地とスポーツやレクリエーションのための地区の建設を含んでいる。
土地の分配に関する法律について、大臣は、「現行制度は混乱状態に苦しんでいて、いくつかの調整が必要とされている。それは土地分配のための統一された法案が国民議会での議論と国民投票の後、シューラー議会で承認されることであり、それは腐敗と介入の門を閉じるだろう。」と述べた。
一方、ワフィーク大臣はエジプト技術者団体に対してリビアへの派遣団の組織を求めた。派遣団は、リビアでエジプトが参加可能な復興事業を調査することを目的としている。またエジプト実業家協会のフサイン・サブール会長は、建設部門は多くの資源を持っており、この資源はそれが建設部門に与えられるならば経済を成長に導くと指摘し、この部門は、革命以前は通信部門と並んで最も成長していて、今後エジプトが政治的に安定するならば、かつてのような成長率を取り戻すことができるとも指摘した。
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( 翻訳者:野口雅貴 )
( 記事ID:27928 )