陸路の巡礼団、イラクが妨害、トルコへ送還される
2012年10月18日付 Yeni Safak 紙
イラクの首都バクダッドで、イスタンブルから聖地メッカに向けて陸路で出発した巡礼団が拘束された。酷い扱いを受けた巡礼者はトルコ国境の検問所に連行された。
6日前にイスタンブルから聖地メッカに向けて出発した巡礼団がバクダッドで拘束された。拘束された巡礼団の一人であるハリル・イブラヒム・ソウトさん(58)の親戚、アフメト・ギョチェルさん(48)はこう話す。「最後に本人と話したのは2時間前です。バクダッドで24時間拘束され、パスポートを取られたと言っていました。バクダッドで留まっているそうで、健康については何も言わなかったが、声からは不安な様子を感じました。誰がどんな理由で拘束しているかは話さなかった。」
■24時間拘束
ハリル・イブラヒム・ソウトさんは会見で、「我々はバクダッドで24時間拘束された。今はトルコ国境に戻って来た。」と述べた。
バクダッドで拘束された一人、ネジプさんはこう語る。
「我々はここバクダッドで大変な苦しみを受けました。拘束され、情報は何一つ与えられません。パスポートを取り上げられて連行され、何の配慮もありませんでした。12時間、日の下で待たされたのです。他の巡礼仲間は税関に連れていかれ戻ってきました。消息が得られない仲間もおり、これから自分たちがどうなってしまうのか全く分かりませんでした。ここは非常に危険です、彼らは我々を戦争に来た兵士の様に見る。しかし、我々は友人として、武器を持たず、神への道を行く罪なき人間です。我々は400人が不当な扱いを受けました。また、2千人の巡礼者が我々よりももっと酷い目にあっただろうと推測しています。人々は我々に水や食料を持って来てくれましたが、シーア派当局は我々をひどく虐待しました。他の場所では平和に通り過ぎました。」
巡礼団の人々は、バクダッドまであと10キロメートルという所で止められ、パスポートを取り上げられたとして、次のように話す。
「彼らは質問にも答えてくれなかった。病気になった仲間に、これっぽっちの気遣いもなかった。我々を放置し、犯罪者であるかのような扱いをした。拘束者からは、一切の情報は与えられなかった。何の理由も明かしてくれず、話をしようとしても一切無視された。我々はそのような状況下、トルコに戻る事にした。」
警察によりトルコ国境まで連れてこられた巡礼団の人々は、この事件についてトルコ政府に支援を求めている。
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( 翻訳者:有田 潤 )
( 記事ID:27935 )