2020オリンピック等開催めざすトルコ、全国に11スタジアム建設開始
2012年10月29日付 Zaman 紙
トルコは2020年の夏季五輪&サッカー・ヨーロッパチャンピオンシップ開催を目指し、18のスタジアム建設を計画しているが、その内11の建設を開始した。トラブゾンのスタジアムは埋立地に建設され、シヴァスの競技場は気候条件を加味したものとなる。青年スポーツ省が389のスポーツ施設建設を主導、最大規模のインフラ整備に乗り出す。
トルコではサッカーを含めスポーツが停滞期にあるが、その大きな原因は、スポーツ施設が充実していないことにある。近年フェネルバフチェのスタジアム建て替え、カイセリのサッカースタジアム(カイセリスポル・カイセリエルズィエススポルの本拠地)建造、チュルク・テレコム・アリーナ(ガラタサライの本拠地)の様な立派な競技施設のオープンは、素晴らしい取り組みとみなされている。ただ、2020年夏季五輪&ヨーロッパチャンピオンシップ開催候補国であるトルコは、国中に近代的スポーツ施設を建設し、開催に向けた第一歩を踏み出したところである。この流れで、2012年中に18あるスタジアム建設計画のうち11の建設を始めた。青年スポーツ省は、マラトゥヤ、メルスィン、コンヤ、アフヨンスタジアムの基礎工事に着工、大型事業を開始した。アダナ、エスキシェヒル、ガズィアンテップ、スィヴァス、サムスン、トラブゾンスタジアムについては建設計画を発表し、入札段階となっている。青年スポーツ省とブルサ市が共同で(建設を)進めているワニ型形状のサッカー場は、来年完成する。
トルコサッカーを始め、多くのスポーツに変化をもたらす新たな競技場は、建築的観点からも相当美観に配慮した設計になっている。また、中には、気候条件も加味したハイテク競技場も存在する。これら競技場はスタンド裏も活用されており、個人競技用に10-12のスポーツ競技ルームが設けられ、利用される。スィヴァスのエコロジーに配慮したハイテクスタジアムやトラブゾンの埋立地に建設されるサッカースタジアムは、建築条件の点では世界初のものとなる。新しい競技場の形状は、都市の歴史・文化的特徴を反映したものとなり、都市のシンボルが前面に押し出されるようになる。メルシンのスタジアムはアカウミガメ、マラトゥヤのスタジアムはアンズ、コンヤのスタジアムはセルチューク朝期のモチーフで飾られる。ブルサスポルは、シンボルとしてスタジアムの形状をワニの形にしている。アンカラに建設予定の40,000人収容のスタジアムには、トルコ及び外資企業がプロジェクトに応札した。それぞれのスタジアムは着工後、工期700日以内の完成を目標としている。2012年を投資に充てる青年スポーツ省は、389のスポーツ施設建設に向け本格的に取り組み始めた。こうして、トルコ共和国史上最大のスポーツインフラ整備プロジェクトが始まったのである。
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( 翻訳者:山根卓朗 )
( 記事ID:28073 )