イラン軍、アメリカの無人航空機による領空侵犯に対抗
2012年11月10日付 Jam-e Jam 紙

 米国防総省が、ペルシア湾上でアメリカの無人航空機がイラン側の攻撃を受けたと主張したことに対し、イラン国防相は「先週、正体不明の航空機1機がペルシア湾地域で、イラン・イスラーム共和国の領空に侵入した。これに対し、イラン・イスラーム共和国の軍はタイムリーでスマート、かつ断固たる措置を示し、同機は退散を余儀なくされた」と強調した。

 アフマド・ヴァヒーディー司令官はさらに、「今回を含めた過去の事例から、イラン・イスラーム共和国は十分な警戒を行い、〔敵の〕動きを完璧に捉えていることが示された。今後も強力に、必要に応じてタイムリーかつ断固たる措置を講じていく」と語った。

 ヴァヒーディー国防相はまた、「イラン・イスラーム共和国はあらゆる可能性、特に関係する国際機関を活用して、この問題を追求しているところだ」と強調した。

 また、軍統合副参謀長のセイエド・マスウード・ジャザーイェリー司令官も、「我が国の領空への侵入を試みる外国機は、いかなるものであれ、我が軍によって〔断固たる〕対応を受けることになるだろう」と表明した。

 先の木曜日、アメリカ国防総省は声明を出し、先週2機のイラン戦闘機「スホイ25」が国際空域において、アメリカの非武装無人航空機1機に対して発砲したが、それらは命中しなかったと発表した。

 ペンタゴンの主張によれば、この無人航空機はイラン領から約16マイル(約30キロメートル)の海上を飛行していたが、イラン機2機は11月1日朝4時50分に、この無人航空機を確認し〔同機に対して発砲し〕たという。

 米国防総省のジョージ・リトル報道官は同時に、「これらの〔イラン側の〕航空機は数回にわたって無人航空機プレデターに対して発砲した。無人航空機はイラン領空からは離れていたにもかかわらず、数マイルにわたって同機を追跡した」と述べた。

 リトル報道官によると、レオン・パネッタ米国防長官、議会関係者、ならびにホワイトハウスに対して、ただちにこの出来事が通報されたという。またアメリカはイラン側に対し外交ルートを通じて警告文を発出し、米政府は自国の軍事資産を守る所存であること、監視偵察のための航空機を今後も〔ペルシア湾地域に〕送り続ける予定であることを表明したという。

 同報道官は、こうした出来事はこれまでになかったとした上で、「イラン側は無人航空機の撃墜を狙って、同機に発砲したとわれわれは推測している。しかしその理由については、イラン側に訊いてみなければならない」と述べた。

敵の無人航空機に対抗したことは、イランの誇り

 こうした中、ハータモル・アンビヤー防空基地司令官のファルザード・エスマーイーリー准将は記者団の前で、責任感と専門能力の高いイラン軍の防空能力について指摘した上で、「イラン・イスラーム共和国が敵の偵察用無人航空機に対抗できたことは、イランにとって誇りである」と述べた。

 同氏はさらに、「ハータモル・アンビヤー防空基地の国防論の大部分は、いかにして敵の無人航空機に対抗し、対処するかに関するものである」とも述べた。

(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介
されています。)

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:28204 )