YÖK、31年目でどう変わる
2012年11月11日付 Milliyet 紙


設立から31年目の高等教育機構(YÖK)は、大学間の連携を支え、質の基準を設定し管理する機関となることが計画されている。

第28445号官報で発表された2013年プログラムでは、思考能力、認識能力、問題解決能力が優れ、新しい考え方に対して柔軟で、自信と責任感を持ち、民主的価値とトルコ文化を身に付け、異なる文化について論ずることができ、コミュニケーション能力にたけ、芸術的・美的感覚をもった、情報社会の条件を備え た個人の育成が教育の基本的な目標であるとされた。

こうした政策の優先事項と対策と関連して、YÖKに関して実施予定の一部の取り組みについても言及があった。

これによると、YÖKは大学間の連携を支える、質の基準を設定し管理する機関となる。各大学が透明性と採算性の原則に沿って運営・財政上の自律性を高めることで、高等教育システムが競争をおこなう構造となることが計画されている。

こうした取り組みにより、高等教育システムの再構築に向けた準備が完了する。YÖKは国民教育省や財務省、開発省、大学、NGOとともに作業を行う。来年末までに完了予定の取り組みでは、YÖKは、調整、方向づけ、連携、計画、管理を請け負う組織に変わる。組織の能力が専門性を基に開発されるだけでなく、各大学が運営・財政面で独立した採算のとれた状態にするための取り組みが行われる。

■大学は地域の潜在性に合わせて専門化する

大学が特化する分野の設定に向けた戦略も準備される。また、YÖKの責任のもとで関係機関と共に行われる取り組みでは、準備予定の研究インフラと教員のリストに基づいて、所在する地域の潜在性に沿って大学が特化することが留意される。これに沿って教員や資金投入政策が有効に実施される。

また教員の不足も解消される。国内においてよりバランス良く振り分けられるようになる。今後の取り組みでは教員育成プログラムが活用される。新設大学では教員不足によるマイナス面を解消するために、通信教育の機会が提供され、成熟した大学の教員や基盤が活用される。

■新しい法律の草案に向けた取り組み

教授や講師、専門家の数を増やすことにより、新しい大学の教員不足も減る。非常勤勤務も奨励される。

研究員の権利は改善される。特に新設大学での教員(就任)を奨励するような調整が行われる。

一方、YÖKは、新たな法律の草案に向けた取り組みについても、意見を獲得のために公表した。草案作成に向けた取り組みを知らせて知識と意見を得るため、機構のインターネットサイト’yeniyasa.yok.gov.tr’がつくられた。この取り組みによれば、トルコYÖKとなる機関の任務の中には、 高等教育戦略を国際基準と国内の教育政策に沿った形で決定すること、高等教育機関の設立、統合、閉鎖に関して閣議に提案することが含まれている。

■YÖKの設立

1981年に公布された高等教育法により、高等教育は学問、組織、運営の観点から再構築の過程に入った。この法律で全ての高等教育機関がYÖKの傘下に集まり、高等教育機関が大学へ、教育専門学校が学部に変えられ、音楽学校や高専は大学の付属とされた。

こうしてこの法律の規定や憲法の関連条項で、職務と権限上、独立性や公共性を持つ機関とされたYÖKは、全高等教育の責任を負う唯一の機関となった。憲法の規定に沿った法整備により、営利目的を持たない財団が私立高等教育機関を設立することを可能にした。

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( 翻訳者:南澤沙織 )
( 記事ID:28207 )