シリアから避難の教員、ガーズィアンテプで教育を継続
2012年11月18日付 Zaman 紙


シリアの内戦から避難した9人の教師がガーズィアンテプで教師の仕事を続けている。避難民のために建てられた情報センターでシリア人の子供たちに授業をする教師たちは、このような状況下でなお、教育を続けることを諦めていない。センターで学ぶ673人の子供たちはトルコで与えられた機会に大喜びしている。

シリアで起こった内戦は、同国の教育をも麻痺させた。多くの学校が砲撃で倒壊し、アサド体制は教師たちに一年間のカリキュラムを3か月で終えるよう要求、教育機関を閉鎖した。爆音のなか学校へ行き、毎日様々な苦しみを見てきたアレッポ市に住む多くの教師はトルコに避難することを選んだ。ガーズィアンテプへ入り、新たな生活を営もうとする教師たちは、トルコで全く予期せぬ時に教師の仕事を再開した。ガーズィアンテプ広域市によって設立された「シリア人来訪者情報教育センター」で、彼らと同じシリアの子供たちが教育で後れを取らないよう、教育を始めたのだ。社会科学からアラビア語に至るまで多くの授業をトルコで教える機会を得たシリア人教師たちは、このような環境を与えられたことに非常に満足している。

教師たちの一人、アリジ・ヤフヤさんはシリアよりも安心できる環境に落ち着けたという。アレッポ大学アラビア語・アラビア文学科卒のヤフヤさんは、「教師たちがより敬意を払われている。昨年からシリアでは教育に大きな支障が出始め、学校を終えるよう圧力がかけられた。自国に帰る日を心待ちにしている」と語った。
バラ・アルジャロウドさんも同大学卒の英語教師だ。アルジャロウドさんはガーズィアンテプでの処遇にとても感謝しているとして、戦争後の計画について次のように語った。「内戦で多くの子供が孤児となり、多くの女性が強姦の被害にあった。私たちは協会を設立してこのような人たちへの物質的・精神的支援を募る。」

ナダ・ハリリさんはアレッポにある教職員協会で働いていた。現在はガーズィアンテプでシリア人の子供たちへの教育に力を入れている。ハリリさんは「いつか国に戻りたいと思っている。シリアの再生のために皆と一緒に働きたい」と語る。
英語教師のマナル・カミスさんは、ここ2か月子供たちを学校に送れなかったと語る。学校で授業をしに行くと政府軍の兵士と反体制派の戦闘が道の真ん中で行われており、終わるまで家に隠れていたという。「授業は安心してできるものではなく、恐怖の中で行っていた。今私たちはトルコにいて、予期せぬ機会を得た。ここで教鞭をとり始めた。私たちはここで本当に安心できる。トルコがしたことを、アラブ諸国はしなかった。」

(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介
されています。)

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( 翻訳者:南澤沙織 )
( 記事ID:28281 )