エルズルム・アタテュルク大学のキャーズム・カラベキル記念教育学部(KKEF)で学ぶ平和民主党(BDP)党員の学生たちと右翼学生たちとの間で生じた、2日間に渡る緊張が今も続いている。事件を口実にした500人程のグループは試験の最中に学部棟に乱入し、集団で暴行を加えようとした。これに対し警察は学部棟の正面にバリケードを張ってグループを追い散らし、建物内部への侵入を許さなかった。
3日(月)の朝、BDP党員の学生は、エルズルム・アタテュルク大学内での抑圧が高まっていると主張して、集会を行った。これに対して、100人程の右翼学生たちが、祖国を分断するテロ組織に対するスローガンを叫びながら、キャンパス内のキャーズム・カラベキル記念教育学部前まで行進した。学部棟の正面に集まった学生たちに向けて、「理想の炉端」教育文化財団エルズルム県支部長アブドゥッラ―・クルマジュ氏が演説を行った。クルマジュ氏はBDP党員が日々厚顔無恥になっているとし、兄弟愛の名の下に人々を分断してバラバラにしたと非難した。
クルマジュ氏は右翼学生へのメッセージの中で、「さあ、行って学舎で学びなさい、彼らに機会を与えてはならない。今は皆が学校へ行き、どんな事件にも関わってはなりません。警察が然るべきことをしてくれます」と語った。
この約一時間後に、ヤクティエ郡ヨンジャルク地区にある教育学部で、対立する政治思想を持つ学生間で争いが発生した。16時30分ごろに500人程の右翼学生が学部棟を取り囲むように集まったが、警察は彼らが中に入るのを許さなかった。発生した一連の事件では、BDP党員の負傷した学生2人が救急車で病院に運ばれた。学部棟の建物に残った一部の学生たちも警察車両に乗せられ、強制的に事件現場から離れさせられた。
事件から一日が経過した今日夕方、学部棟の正面に集まった約100人のグループが建物に侵入して試験中の学生たちを集団で暴行しようとした。学部棟の周囲で警備にあたっていた警察は、グループが侵入するのを許さなかった。しかし事件を聞きつけて学部棟の正面に駆け付けたグループの数はどんどん増え、支援部隊の要請が出された。あっという間にグループの数は500人となり、度々学部棟内部に入ろうと試みたが、警備にあたっている警察によって撃退された。またこの間、グループの一員と警察の間で言い合いが起こった。試験が終わると、学生たちは警察にガードされて裏門から学部棟を離れた。
右翼学生のグループは、学生たちが裏門から脱出した後、街の中心の目抜き通りである共和国通りに向かって行進した。「くたばれPKK!殉死者は死なない、国は分裂しない!」というスローガンを叫び、警察の「解散しなさい」というアナウンスを無視して、アタテュルクのモニュメントがある噴水まで行進しようとした。警察はグループに介入し、7人を逮捕した。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:齋藤洋輔 )
( 記事ID:28465 )