イエメン:人口の半数が飢餓に直面
2012年12月08日付 al-Hayat 紙
サナアの自動車修理工場で働く子どもたち(AFP)
サナアの自動車修理工場で働く子どもたち(AFP)

■イエメンの人口の半数が飢餓に直面

2012年12月8日『アル=ハヤート』

【サナア:イブラーヒーム・マフムード】

国連は、イエメンの人道状況が依然として深刻な危機に陥っており、人口の大半が飢餓にさらされていると発表した。駐サナアのジャマール・ブン・ウマル国連特使は、人口の約半数が食糧不足に苦しんでいると明らかにした。また25万人の子どもたちが深刻な栄養失調に陥っており、適切な食糧支援が施されなければ、命が脅かされてしまうと明らかにした。

同国連特使は、安全保障理事会に提出した報告書で「人口の半数以上が飲用水不足に苦しんでおり、人口の約4分の1が依然として基礎医療の提供を必要としている」と述べた。イエメンは、基本的なサービスの提供が非常に困難であるにもかかわらず、今もなお、50万人の避難民に加え、23万人を超える難民受け入れに対して最も寛大な国のひとつである。

政府計画

ジャマール国連特使は「イエメン政府による今年の人道的対応計画は、5億8500万ドルを要するが、57%しか資金調達がなされておらず、2億5000万ドルを超える額が資金不足となっている」と指摘した。また同国連特使は、経済発展を示す控えめな指標が見受けられると述べた。すなわち、インフレ率が低下し、経済活動が徐々に戻りつつある。また為替レートも安定し、2011年の騒乱以前の水準に戻った。

同国連特使は、75億ドルを超える融資契約の締結発表を受けて、特に、リヤドとニューヨークで開催された会合における地域同盟諸国などの、国際社会からの強力な支援によって、移行と復興プロセスの勢いを維持するよう促した。またイエメン友好国による開発への継続的なコミットメントと、融資契約の実施の支援を目指した、政府内を調整する新しいメカニズムの構築は、イエメン住民の日常生活に改善が見られるような効果的な融資につながるだろうとの見解を示した。

さらに米国は、1万7000トンの小麦(1500万ドル相当)をイエメンに提供した。そのイエメンでは、世界食糧計画(WFP)が発表した声明によると、人口の44.5%が食糧不足に苦しんでいる。また同声明は、イエメン西部のフダイダ港に、空腹に苦しむ80万人の6ヶ月分の食糧を確保した貨物が到着したと述べた。

ジェラルド・ヴァルスタイン駐サナア米大使は、小麦の提供はイエメンへの人道支援の提供する米政府の責務を表したものだと述べた。

(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介
されています。)

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( 翻訳者:井上剛 )
( 記事ID:28493 )