イスタンブルに雪、大混乱
2012年12月21日付 Hurriyet 紙

イスタンブルで初雪が風速毎時80㎞の嵐とともに市内をマヒさせた。降雪は日曜日まで続く模様である。

■イスタンブルでは深雪

イスタンブルでは昨日正午ごろからの降雪について、イスタンブル広域市が発表を行った。発表ではいくつかの地区で観測された積雪量が以下のように明らかにされた:

‐ベイコズ、チャタルジャ、リヴァ、バフチェキョイ、ゼケリヤキョイでは40cm
‐チャムルジャ、バシャクシェヒル、アルナヴトキョイ、ケメルブルガズでは30cm
‐ウムラニイェ、カルタル、キャーウットハーネ、ベイリキデュズでは15cm
‐ベシクタシュ、バクルキョイ、カドゥキョイでは4cm

■凍結と凍結による事故が起こる

発表では、「寒気と嵐の影響で、気温が一気に13℃下がった。この寒気は火曜日まで続くと見られており、週の始まりまでみぞれや弱い雪が降り続ける見込みである。夜と早朝には凍結や凍結事故が想定される。イスタンブルでは北西からの強い風と小雪が舞う空模様で一日が始まった。イスタンブルにおいて、雪は木曜朝に降り始め、昨日の日中いっぱい強く降り続いていたが、次第に弱まりを見せている。降雪は正午頃までイスタンブル北部で継続する見込みである」と述べられた。

■イスタンブルは昨日の朝に初雪

イスタンブルでは昨日の朝、初雪が降った。夜降り始めた雪交じりの雨が、雪に変わり、それにより多くの交通事故が起きた。同時に発生した風速毎時 80kmもある北西からの強風が木々をなぎ倒し、屋根を飛ばした。高速道路をはじめとして各地で交通渋滞が起きた。マイカーで外出できなくなったイスタンブルの人々も加わり、メトロバスの停留所は人でごった返していた。アヴジュラル-ズィンジルリクユ間を運行しているメトロバスはオクメイダヌから出発した。

■メトロバスもスリップ

転んで軽傷を負った乗客と運転手が病院に運ばれた。道路の補修を理由に、交通に約2時間の遅れが生じた。ヨーロッパ横断自動車道(TEM高速)ではエディルネ方面のエセンユルト地点で6時頃、道路の凍結が原因で転倒した大型トラックと後方から走ってきた4台の長距離輸送用大型トレーラー(TIR)との衝突事故が起きた。これにより運転手たちは軽い傷を負った。エユプ区サカリヤ街区チャヴダル通りの平屋建てのゲジェコンドゥ(不法占拠住宅)が、8時頃に激しい風が原因で倒壊した。この家にいたレムズィ・エクティルさんとその娘ピナルさんと孫のエメルちゃんは、一緒にゲジェコンドゥの下敷きになった。近隣の人々の助けで救出された3人の内レムズィ・エクティルさんは幸運なことに無傷であった。雪は今日と明日も降り続ける模様である。イスタンブルの気温は今日が-1℃から3℃、明日が0℃から5℃になると予想される。雪交じりの雨が予想される日曜日の気温は3℃から6℃であり、その後雨は止んでいくとみられている。火曜日は気温が10℃まで上がると予想される。

■3便が運休

イスタンブルを襲った降雪が原因で、アタテュルク空港では除雪車が滑走路上の雪を取り除き、飛行機も特殊化合物で洗浄された。トルコ航空のイスタンブル・-ウードゥル便とイスタンブル-シンフェロポリ便、イスタンブル-ヴェネツィア便が目的地における天候不順が原因でキャンセルされた。

■学校も休み

イスタンブルの人々の混乱は夜も続いた。家に帰ろうとした市民はメトロバスの停留所に殺到した。各地の停留所では大混雑が発生した。メジディエキョイ のメトロバス乗り場ではズィンジルリクユ方面に向かうメトロバスが来ないために市民は歩いた。幹線道路が封鎖された結果、ビュユクチェクメジェとベイリキデュズの市街地に行くルートが途絶えた。イスタンブルでは海上交通も混乱した。市内連絡線では、一部の便が運航されなかったために、イスタンブル海上バス会社もペンディキ-ヤロヴァ間とイェニカプ-ヤロヴァ間で一部の便を運休した。
ベイコズとサニエルでは積雪が15cmまで達した。風も時速80kmまで達した。バフチェキョイ・ゼケリヤキョイ間の林道では数十台の車両が閉じ込められた。4時間身動きが取れなかった車両はガソリン切れになった。(車両の中で)身動きが取れなくなった人たちはインターネットを通じて救急に助けを求めた。
イスタンブルでは昨日、344件の交通事故が発生した。警察署の回線が混みあい、浸水した車両からの通報の妨げとなった。
イスタンブルでは初等・中等教育学校と大学が今日休みとなった。イスタンブル県のヒュセイン・アヴニ・ムトル知事は降雪に関してSNSサイトのツイッタ― から以下のメッセージを発した:「イスタンブルは花嫁衣装を身にまとった。この光景は市を美しく彩っている。この美しさは学校と交通にどのような問題をもたらしうるのか?我々は注視しています。」

■トルコの12月21日は冬の終末の日

12月21日にマヤ暦の終末の日の予言が無かったとしても、冬の天候はトルコに終末の日の必要を感じさせないほどの影響を及ぼした。東部の多くの街では降雪が原因で学校が休校になった。妊婦や障がい者らには休暇が許可された。凍結は今日、マルマラ地方西部で強まり、同地方全域と、エーゲ地方内陸部や黒海地方西部の内陸部、内陸アナトリア地方西部、湖水地方、そして東部アナトリア地方北部及び東部においても予想される。厳しい冬の終末の日をトルコの各県は以下のように過ごしている。

ヤロヴァ:降雪と嵐が原因で海上交通がストップしている。

チャナッカレ:ボスフォラスとエーゲ海北部で強い北風が海上交通に悪影響を生じさせている。カバテペ-ギョクチェアダ間とケぺズ-エジェアバト間の路線における自動車フェリーの運航はキャンセルされた。
ボル: TEM高速と国道D-100号線では積雪が交通に影響をあたえている。交通機動隊が交通を確保している。

ブルサ:雪が原因で、公的機関で働く妊婦と障がい者に休暇が認められた。

ガズィアンテプ:3日間にわたる激しい降水により、ガズィアンテプ城と市街地を結ぶ橋が崩れた。濃霧が原因で、多くの飛行機が別の場所に目的地を変更した。

ハッキャーリ:学校は2日間休校した。積雪が60cmに及び、平屋建ての家や車が雪に埋まった。132の村と375の村落の道も交通が遮断された。

カルス:ユジェレン村で16人の学生を乗せたバスと2人の女性教師を乗せたバスが雪で閉ざされた道で立ち往生した。これらのバスは苦労の末救出された。
アドゥヤマン:豪雨が原因で、数十の家や仕事場が浸水した。アドゥヤマン市や村々で学校が1日休校になった。

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( 翻訳者:齋藤洋輔 )
( 記事ID:28637 )