経済専門家ら、失業者の新たな波の到来を指摘
2012年12月23日付 Mardomsalari 紙

 1391年〔西暦2012年〕春の失業率を12%とする統計が発表されたことに対し、政府に批判的な人々から再び、発表される数値への批判が沸き起こっている。

 イラン労働通信の報道によると、1384年〔西暦2005年〕に発足した第9期政権〔第一次アフマディーネジャード政権〕の労働社会問題相に就任したジャフロミー氏は、年間70万〜80万の雇用機会を創出すると述べたことがあった。同氏はその時、自分が労働相としての任期を終えるときに、雇用機会の創出に失敗するだけでなく、30万近い雇用が失われるとは夢にも思わなかっただろう。

 第一次アフマディーネジャード政権の間中、実際の失業率がどれくらいなのかについて、大統領府と国会の間では侃々諤々の議論が行われてきた。この間、同政権の経済閣僚らは、失業・雇用創出問題に直面しては、そのたびにこうした問題〔が深刻な形で存在するとの見方〕を否定していた。

 同政権は就業状態に関する定義を、「1週間で2日の労働」という定義から、「週に2時間の労働」〔「週に1時間の労働」の誤りと考えられる〕という定義に変更し、メディアの前で自分たちに都合のよいように統計を弄ぼうとしたが、しかし現実は別の姿を見せていた。実際、数千ページにも及ぶ4年間の統計資料から窺えるのは、失業率が約14%にまで上昇したことである。

 その一方で、第9期政権はジャフロミー労働相を中心に、失業問題の解決のために、4年間にわたって起業を支援する大規模プロジェクトを促進させたが、しかしこのプロジェクトはこれといった成功を収めぬままに終わった。中央銀行や国会調査センターの統計によれば、このプロジェクト〔で使われた資金〕の約4割は本来の目的から逸脱した目的に用いられ、通貨供給量増加の原因の一つとなったという。

 〔第二次アフマディーネジャード政権が発足した〕1388年〔西暦2009年〕以降、政府による雇用創出政策は変更され、起業促進策に代わって「家内就業」促進策が提唱されたが、この計画もほどなくして激しい批判を浴びてしまった。

 国の公式統計によれば、80年代〔西暦でほぼ2000年代〕に15歳から29歳までの年齢層が大きく増加した。〔‥‥〕海外製品の節度のない輸入、製造業者の資金不足、その他大小様々な問題が、今後の危機をさらに厳しいものとするであろうことは間違いない。しかし、〔増加した若年人口による〕新たな失業者の波がすでに到来しており、この慢性的な痛みを治療する新たな処方箋を書くことなど、いまや政府には不可能になっているようにも思われるのである!

〔‥‥〕

(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介
されています。)

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:28669 )