コウサリー議員「アフマディーネジャードは革命防衛隊に対する恩を仇で返した」
2012年12月30日付 Mardomsalari 紙

【政治部】アフマディーネジャード政権は任期終了まであと数ヵ月という段階に来ているが、騒動から身を遠ざけようという気がいまだないようだ。国の機関とそれをめぐる経済問題に関するマフムード・アフマディーネジャード大統領の発言〔※〕は再び、同原理派政権、そして大統領個人が、革命防衛隊と依然としてあまり友好な関係にはないということを白日の下に晒したからだ。〔‥‥〕

※訳注:大統領が12月中旬に、革命防衛隊に対し、国の発展のために同部隊の所有する土地を政府に差し出すべきだと発言したことを指す。

 国会の安全保障委員会の委員であるコウサリー司令官〔※「司令官」という語は、革命防衛隊で大佐以上の階級を有している、ないしは有したことのある人物への敬称として用いられている〕は大統領のこうした発言について、本紙マルドムサーラーリーのインタビューに答えてくれた。

政府と革命防衛隊のような機関は、どのような関係にあるのですか。

 明らかなのは、革命防衛隊はここ数年、政府に対する支援を一切惜しまなかったということである。政府発足という重要なときに、革命防衛隊は有能・有力な人物をアフマディーネジャードに紹介した。その証拠に、彼らは政府内で有能さを示してきた。にもかかわらず、彼がなぜ、そしてどのような論理で、革命防衛隊の紹介した人材を解任して、彼らの能力を活用しようとしなかったのか、なぜ大統領が革命防衛隊と協力しようという意思をまったく見せようとしないのか、私たちにはまったく理解できない。

つまり、タギープール氏が通信相から解任されたことに、原則的に反対しているのですね?

 政府、そして大統領には、政府の幹部を交替させる法的権限がある。私が言いたいのは、アフマディーネジャード氏は明らかに、革命防衛隊と問題を抱えており、革命防衛隊と協力しようとはまったく考えていないということである。タギープール氏は政府内で有能さを発揮した大臣の一人だった。そんな彼は合理的な理由などまったくなしに、閣僚から外され、結果的に大統領に近い人物、大統領のお友達がその職に就いてしまった。

非合理的だとして大統領を非難することは常軌を逸したことではありませんか。

 そうだとは思うが、しかしアフマディーネジャードの行動や彼の意思決定は、どんな状況下であれ、政府の長としては相応しいものではないということを、あなたも認めるだろう。アフマディーネジャード氏が大統領という地位に注意を払わず、全員が残念がるような行動をしてしまうことは、私としても実に遺憾である。それも、あたう限りの支援を与えてきた機関〔=革命防衛隊〕に対して、である。

こうした行動の原因はどこにあると思いますか。アフマディーネジャードが革命防衛隊と対立するような行動を起こしてしまうのは、どんな動機によるものだと思いますか。

 彼自身に訊いてみるべきだろう。強調しておきたいのは、私が知る限り、革命防衛隊はいついかなる時も、アフマディーネジャードを支援してきたということだ。ところが彼は恩を仇で返し、誰にとっても受け入れられないような対応を常に示してきた。いずれにせよ、原理派を冠する政権がイスラーム革命防衛隊に対して非合理的な態度を示すとは、予測困難なことだった。〔‥‥〕

革命防衛隊はいつ、政権が革命防衛隊とは反対の方向を進んでいることに気がついたのですか。

 革命防衛隊は第二次アフマディーネジャード政権が発足して最初の数週間の時に、アフマディーネジャードとその政権の見方が、革命防衛隊のそれを同じものではないということに気がついた。〔‥‥〕〔第一次アフマディーネジャード政権の〕84年から88年〔2005年から2009年〕までは、政府は原理主義の理想にもとづいた政府だった。ところが、突如としてすべてが変わってしまった。〔‥‥〕

アフマディーネジャードが革命防衛隊の経済活動を問題視するようになったのはなぜだと思いますか。

 アフマディーネジャードがなぜ、革命防衛隊に対する疑念を惹起するような発言をするのか、私には分からない。革命防衛隊が所有している土地は、必要に基づいて正確に決められている。アフマディーネジャードは、何の目的でこのような疑問のある発言をするのか、きちんと説明する義務がある。〔‥‥〕私が問いたいのは、革命防衛隊の占有下にある土地に関する問題などよりも、政府は国民各層が抱える問題の解決を優先すべきではないか、ということだ。また彼に知ってもらいたいのは、革命防衛隊は軍統合参謀本部の監督下で、革命最高指導者とともに自らの計画を立案しているということであり、政府の長に対して説明をしなければならないような義務など、どこにもないということである。もちろん、アフマディーネジャードは時に予期できないことを口走る人物であるということも言っておかねばならない。

「アフマディーネジャードは時に予期できないことを口走る人物である」というのは、どういうことですか

 いいですか!第10期政権の関係者たちは発足当時から、次期政権も自分たちのものだなどと考えているような人たちだ。彼らの行動は完全に変わってしまった。〔次期大統領選挙で〕国民各層から票を集めることができそうなことなら、何でもしようとしているのも、それが原因なのである。

〔‥‥〕

(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介
されています。)

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:28746 )