PKK、宗教指導者メレをプロパガンダに利用?
2012年12月31日付 Yeni Safak 紙

PKK(クルディスタン労働者党・非合法組織)が、人びとの宗教的感受性を悪用し、(宗教)学的資格を持っていない人びとを「メレ」(モッラー、ムッラー)としてプロパガンダ活動に利用していると主張された。BDP(平和民主党)によって2011年に始められた市民的不服従運動の一環で、広場で金曜礼拝を行う数人の人びとが、テロ組織からの命令を受け取っていたことがわかった。

マルディンで9月に警察の道路での検問中に逮捕されたA.B.(仮名)に関する捜査が終了した。ディヤルバクル共和国主席検事が準備し、テロ対策法(TMK)第10項にもとづき担当のディヤルバクル第8重罪裁判所によって承認された起訴状において、A.B.はテロ組織クルディスタン社会連合(KCK)がメレをつくりあげることに関与していたことが明らかにされた。テロ組織の指示に従って行動したとして訴えられたA.B.に対し、同組織のメンバーであることで有罪が求められた。
起訴状では、被告のA.B.はマルディン警察署の職員によっておこなわれていた道路での検問中、旅客バスに乗っていたが、気付かれないうちに他の車に乗り移ろうとして逮捕されたとされた。被告におこなわれた持ち物検査で、テロ組織PKKについて賛美する文書類、手書きのメモ、コンピューターからプリントアウトされたものが見つかったことが強調された。
起訴状では、被告の持ち物から発見された文書類には、分離主義的な内容が含まれ、メレをいかに動かすかという点について書かれており、押収されたメモはその(メレの)形成について他の人びとに説明する内容であったことが、捜査過程において判明したと指摘された。
また起訴状では、「文書等により、被告がトルコ共和国を非難するテロ組織PKKとKCKとの間の結びつきを構築しようとする傾向があったことが明らかになった」としている。
押収された文書類により、被告がテロ組織の活動に関与していたことが明らかにされたと強調された。

起訴状では、「被告はメレと名づけられた任務を実行していたことは明らかであり、さらに、メレとして任務についている者たちに届けるための手書きのメモが押収され、メモの内容もそのことを証明している。例えば、『哀悼の意を表す際には、殉職者をより以上に擁護するように』のような命令とともに、上位の決定を下位の人びとに伝える任務を被告人が負っており、このような組織構造の中にいたとみられることは明らかである」としている。

被告A.B.は、テロ組織KCKのメンバーであることから、以前にも逮捕され、現在裁判で係争中であることがわかった。

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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:28747 )