国会経済委員長「現下の状況で補助金改革第二弾の実施は必要不可欠」
2013年01月06日付 Mardomsalari 紙
国会経済委員会のファトヒープール委員長は、現下の状況で補助金改革第二弾を実施することは必要不可欠だとの見方を示した。
アルスラーン・ファトヒープール氏はイラン学生通信(ISNA)とのインタビューの中で、〔‥‥イラン国営放送のテレビ番組に出演して、補助金改革第二弾をめぐる問題について話したいと述べた上で‥‥〕「私が論じたいのは、ガソリンや軽油などの燃料の価格に関する問題を解決すべきだ、ということである」と述べた。
「燃料の価格に関する問題を解決する」とは具体的にどういうことかとの質問に対し、同氏は「補助金改革第二弾で見込まれている価格改定を可及的速やかに実施することが必要だ。というのも、価格の改定が行われなければ、われわれは来年〔西暦2013年3月21日〜〕ガソリンの輸入に頼らざるを得なくなるだろうからだ。しかしながら、輸入しようにも、それには制約が多すぎるのである〔※〕」と指摘した。
※訳注:ここでファトヒープール氏が言いたいのは、現在のイランにおけるガソリン価格は、いまだ補助金によって相対的に低く抑えられており、そうである限り消費者のガソリン浪費や密輸を防ぐことことはできない。浪費や密輸を防がなければ、ガソリン自給を継続することはままならず、さりとてガソリンの輸入も国際的な制裁によって困難である、ということ。
同氏は、補助金改革第二弾の実施に対してどのような見方をもっているかとの質問に対し、「補助金改革は常に国民と指導部双方が望んできたことであり、これを途中で止めてしまうわけにはいかない」と述べた上で、「補助金改革第二弾の中には、エネルギー価格に関する条項がある。これを実施することが、現下の状況では必要不可欠なのだ」と続けた。
国会経済委員長は、補助金改革の第二弾をいま実施しなければならないと考える理由について、「国内生産の保護を強化するためには、補助金改革の第二弾を実施することが必要なのだ〔※〕」と語った。
※訳注:補助金改革の第一弾では、当初エネルギー価格の引き上げによって得られた財源を、国民一人一人への現金給付だけでなく、国内産業の保護・振興のための費用に充てることが予定されていたが、実際には国民への現金給付にすべてが充てられた。その一方で、製造業者は国の指導によって、エネルギー価格の引き上げによるコスト増を製品の値上げでカバーすることができず、補助金改革のしわ寄せを被ってきたと言われている。そこでファトヒープール氏は、補助金改革第二弾の実施によってエネルギー料金をさらに引き上げ、その分を国内生産保護・振興に回すべきだ、と論じているのである。
同氏は、補助金改革の第一弾では、エネルギー価格の引き上げの結果、どのような保護措置が国内生産に対して行われたのかとの質問には、「補助金改革の第二弾の実施は、国内の産業界に生じた諸問題の解決に資するだろう」とだけ述べた。
〔‥‥〕
(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介
されています。)
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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:28817 )