イタリアの時事通信社ANSAはパキスタン高等裁判所がパキスタンのラジャ・ペルベズ・アシュラフ首相に対しトルコ系エネルギー会社であるカルケイ・カラデニズから賄賂を受け取ったとして逮捕令状を発行したと報じた。但し、同会社関係者らは容疑を断固否定している。
ANSAの報道では、数万人のパキスタン国民が宗教指導者ターヒル・カードリーに率いられデモ行進を行ったと伝えられると同時に、アシュラフ首相並びに水利・電力相を含む15名に対し逮捕令状が発行されたと言及された。
メディアセット・グループのテレビチャンネルであるカナーレ5(Canale 5)の正午のニュースでは、アシュラフ首相に対する逮捕の決定は、移動式発電に関する入札の実施に際して同氏がトルコ系企業から賄賂を受け取り、 パキスタンに損害を招いた容疑に基づき下されたと報道された。
同首相が、水利・電力相を務めていた2010年には移動式発電を実施するため、カラデニズ・ホールディング系列のカルケイ・カラデニズ電力株式会社所有の船舶カヤ・ベイ号及びアリ・ジャン・ベイ号がパキスタンに行き、発電に着手している。
アシュラフ首相が入札で収賄を行ったとの某国会議員の陳述に基づき開始された捜査において、同船舶を所有する企業には1720万ドル(約15億4870 万円)の負債があり、利子含め1億2000万ドル(約108億円)の負債を返済するまでこれらの船舶はパキスタンにて強制的に停泊させられていると発表されていた。同事件は両国関係の後退要因となった。
■ 「その会社と我々は無関係」
カルケイ・エネルギー社関係者らは、当問題に関する我々の取材に応じ、hurriyet.com.trに対し特別に行った説明の中で、以下の内容を伝えた:
「我々は全く無関係です。我々はこの件を、全て報道で知りました。会社としては損害を受けている状況です。違法と考えられる決定に準じて我が社の船舶が強制的に停泊させられている状況です。我々は国際場裡において司法プロセスを開始し、同プロセスを継続している次第です。純然たるトルコ国民として我々も同プロセスを注視しております。」
パキスタンにて昨年3月に開始した捜査の結果、2006年以来予定されていた19件の暫定エネルギー計画がキャンセルされた。このプロジェクトの中でカルケイ社所有の発電船2隻はカラチへ電力供給を行っていた。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:藤井庸平 )
( 記事ID:28890 )