大統領、国会で演説:経済問題に対する自らの考えを説明
2013年01月17日付 Mardomsalari 紙
同日付ジャーメ・ジャム紙1面より
同日付ジャーメ・ジャム紙1面より

 アフマディーネジャード大統領は国の直面する経済問題を解決するための基本方針として、国土の有効活用、鉱山の有効活用、補助金改革の完全実施、及び銀行制度の改革の4つを挙げた。

〔‥‥〕

 大統領は〔‥‥〕「われわれの前には2つの重要かつ基本的な問題が立ちはだかっている。一つは恒常的な問題で、国の発展のあり方をめぐる問題であり、もう一つは敵による制裁という問題である」と述べた上で、「制裁は当然、一連の問題を引き起こしている。特に国の成長速度を鈍化させ、安定した収入を有している多くの人々の生活を圧迫している」と付け加えた。

 大統領は、制裁への対応には、3つの方向性があり得ると指摘した上で、「一つ目の方向性は現状を続けること、二つ目の方向性は敵に屈服すること、そして三つ目の方向性は、〔経済システムの〕構造改革を行い、国のもてるポテンシャルを活用することで、制裁を克服し、敵を落胆させることである」と説明、さらに「富や資本の流れを変える必要がある。この流れを変えない限り、問題は残り続ける」と語った。〔‥‥〕

 大統領は、問題解決には土地の有効活用が重要だと強調した上で、「経済の人民化という解決策を模索すべきだ。外国為替市場や金貨市場を回っている富は、なぜ水の供給・確保という方向に向かわないのか?これはすべきことであり、また断言するが、可能なことでもある」と述べ、さらに「歴史が示しているように、森林や牧草地の最高の保護者は牧羊者たちである。これらの土地を牧羊者たちに返せば、少なくとも40万の職が創出されるだろう」と論じた。

 大統領はまた、鉱山の有効活用の必要性についても強調し、「〔‥‥〕我が国の鉱山は、25万ブロックに分けることが可能である。しかるに今日、われわれが活用しているブロックは1万5千に満たない」と述べた。

 大統領は、補助金改革第一弾は正義の実現に寄与したと指摘した上で、「補助金改革は外貨価格の上昇を招いたと主張する者がいるが、補助金改革によって外貨の需要が押し上げられ、その価格が上昇したなどということがあるだろうか。むしろ押し下げられたのだ」と述べ、さらに「多くの人が信じてこなかったことであるが、補助金改革はインフレを抑えたのである」と強調した。

 大統領はその上で、「友人の中には、もし現金補助金を〔国民一人一人に〕支給すれば、失業と怠惰を〔国民の間に〕蔓延させることになると批判してくる者がいるが、しかし世界のどの国にも失業保険というものがあるではないか」と述べ、「〔補助金改革のおかげで〕石油がなくとも国の運営は可能だということを、敵は目の当たりにしたのである」と続けた。

 大統領はさらに、「国民に最低限の生活を用意し、貧困を根絶することがわれわれには可能だということを、私は信じている」と強調した上で、「前回もそうだったが、今回もわれわれは選挙目当てで補助金改革の実施を主張しているのではない」と指摘した。

〔‥‥〕

 大統領は最後に、「みなさん、絨毯を織っている〔=勤勉に働いている〕一般国民が〔粗末な〕マットの上で暮らすようなことがあってはならないのです。富の海の上に暮らす国民が、貧困を抱えるようなことがあってはならないのです」と訴えた。

(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介
されています。)

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:28924 )