シャンルウルファのヴィランシェヒル郡で、内戦が続くシリアのクルド人を支援する目的で平和民主党(BDP)によって行われたイベントで事件が起きた。
BDP所属の国会議員も参加したイベントで、PKKとアブドゥッラー・オジャランに味方するスローガンを叫ぶ一部の人が警察に投石を行い、緊張が生まれた。警察が催涙ガスと放水で介入したこの事件で、一部の人は軽傷を負い、5人が逮捕された。
ヴィランシェヒルで5人が逮捕される緊張状態の中、BDP所属シャンルウルファ県選出の国会議員イブラヒム・ビニジ氏が、群衆を解散させるためにガス爆弾を使った警察に「不名誉なやつめ」と言って歩み寄り、「(ガス弾を)放ったやつは撃つぞ」と言って発砲するそぶりを見せたことが主張された。
ヴィランシェヒルで、シリアにおけるクルド人への支援のために行われたイベントで、PKKに味方するスローガンを叫んだグループに介入する警察と、BDP所属シャンルウルファ県選出の国会議員イブラヒム・ビニジ氏の間の会話がカメラに撮影された。映像では、介入の間、ガスによって自身も影響を受けた BDPのビニジ氏が警察のそばに来て、「なぜ(ガス弾を)放つんだ。待て、待て。私は国会議員としてここにいる。どの不名誉なやつが(ガス弾を)放ったんだ」と言った。国会議員のイブラヒム・ビニジ氏が「(ガス弾を)放ったやつは撃つぞ」と言ったあと、手を腰に当てる様子が見られた。
■クシャナク副党首が警察に反発
緊張の後ヴィランシェヒル郡文化センターで記者会見を行ったBDP副党首のギュルタン・クシャナク氏は、警察の介入に反発した。起こったことが「挑発」で「ファシズム的行動」であるとしたクシャナク副党首は、以下のように話した:
「内務省は我々に「BDPは現地へ行ってこのイベントを行ってよい」と言っている。イベントで問題は起こらないという言葉にも関わらず、ここで私たちはファシズム的攻撃に直面した。BDPは議会にいる4つの政党のうちの一つだ。アムフィ劇場でスピーチが行われるイベントで、直接人を狙った攻撃が行われた。これは一種の挑発であり、ファシズム的行動である。公正発展党政権、首相、内務大臣は出てきてこれを私たちに説明すべきだ。ここで警察は、誰の命令で人を直接狙って攻撃を行ったのか。私たちは奴隷なのか、彼らは植民地主義者なのか。アサドが行った攻撃よりも悪質な攻撃を警察は人々に行った。直接我々国会議員を標的にして攻撃し始めた。ここで私の運転手が負傷した。首相は出てきてはっきりとこの攻撃を我々に説明せよ。」
シャンルウルファのジェイランプナル郡の向かいにあるシリアのハサカ県に属するラス・アル・アイン郡で反政府派と、この国におけるPKKの支部であるPYDの間で最近激しさは減っているとはいえ、衝突が続いている。反政府派とPYDが激しく衝突していた時期、政府がシリアに向けてクルド人に不利な政策を追求したと主張するBDPは、シリアのクルド人を支持する目的で、衝突現場から50kmの距離にあるヴィランシェヒルで集会を行う決断をした。
ヴィランシェヒル郡に申請したBDP党員らには、郡で2月20日までのすべての催しは治安の問題からキャンセルされたことが知らされ、許可は与えられなかった。これを受けて行われたBDP代表団と関係者らの話し合いの後、郡で集会の代わりに「女性集会」という名前のイベントを行う方向で一致した。
クシュラ街区にあるヴィランシェヒル市自治体のアムフィ劇場で行われた、「アムラ(アブドゥッラー・オジャランが生まれたハルフェティ郡に属するオメルリ村)から昇る太陽はロジャヴァ(シリアのカムシュル市)を自由にする」という名分のもと行われた女性集会は昼ごろに始まった。シリアのクルド人を支持する目的で行われたこのイベントには、BDPのギュルテン・クシャナク副党首、ペルヴィン・ブルダン会派副代表、シャンルウルファ県選出の国会議員イブラヒ ム・ビニジ氏、カルス県選出の国会議員ミュルキイェ・ビルタネ氏、ディヤルバクル県選出の国会議員ヌルセル・アイドアン氏を含むおよそ2000人が参加した。警察が厳重な警備を行い、クルド語の音楽が演奏されたイベントでは、群衆の中の一部の人たちがPKKとアブドゥッラー・オジャランに味方するスローガンを叫び始めた。
BDP所属カルス県選出の国会議員ミュルキイェ・ビルタネ氏が演壇でスピーチを行っている間スローガンを叫び続けたグループは、警察に警告された。グループの中の一部の人たちは、これを受けて警察に投石を始めた。警告にもかかわらず石を投げ続けたグループに対し、警察は催涙ガスと放水で介入した。緊張の中、多くの人が警察に石を投げて路地に散らばっていった。警察に追いかけられたデモ参加者らは、ゴミを入れるコンテナを倒して作ったバリケードに放火した。およそ1時間続いた騒動の間に、警察は、石を投げたことが確認された5人を逮捕した。警察の介入時にガスに影響された一部の人たちは病院に搬送され、手当てを受けた。
緊張の後、BDP所属の国会議員たちはヴィランシェヒル市自治体に行って状況の総括を行う一方、ヴィランシェヒル郡ではより厳重な警備が行われた。
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( 翻訳者:菱山湧人 )
( 記事ID:29123 )