革命永続戦線に次期大統領選での勝利のチャンスはあるか
2013年02月16日付 Mardomsalari 紙
革命永続戦線が次期大統領選挙に向けた大会を開いた。この大会は過去34年間のイスラーム共和国の歴代政権の実績を批判する場へと早変わりした。〔‥‥〕
ニュースサイト「ファルヤードギャル」が伝えたところによると、木曜日に開かれた革命永続戦線の大会は、
サーデグ・マフスーリー氏や
カームラーン・バーゲリー=ランキャラーニー氏、ホッジャトルエスラーム・
アーガーテフラーニーといった同戦線の有力者らの演説とともに始まり、マシュハド金曜礼拝導師のアーヤトッラー・
アラム=アルホダーもメインスピーカーとして登壇した。同師はその中で、自身が言うところの「時のイマームを掲げて〔選挙戦の〕舞台に上がろう」としている党派〔※〕を批判する発言を行った。
※訳注:アフマディーネジャード=マシャーイー一派のこと。アフマディーネジャード大統領が革命記念日の演説で繰り返した「春よ、永遠に」の文句は次期大統領選に向けた同派のスローガンであり、ここで使われている「春」という語は「時のイマーム」(終末の時に救世主として降臨すると信じられているお隠れの第12代イマーム)の隠語だと一部で捉えられている。
しかしこの大会でむしろ興味深かったのは、第一にアフマディーネジャード政権の元閣僚たちが政府のこれまでの実績や、政府が行っている選挙活動に対して批判的な立場を取ったことであり、第二に彼らがイスラーム革命の勝利後に成立した歴代政権に対して、疑問を投げかけたことである。
アフマディーネジャード政権で閣僚を務めていた際は
極めて裕福な人物として知られ、その後徐々にアフマディーネジャード氏から距離を取り始め、自身の財力で革命永続戦線を立ち上げたとされるサーデグ・マフスーリー氏は、〔バーザルガーン元首相による〕暫定政権から〔ラフサンジャーニー元大統領による〕「建設の政権」、〔ハータミー元大統領による〕改革派政権、そしてアフマディーネジャード政権にいたる、過去34年間の諸々の政権で起きた〔革命の理想からの〕堕落と逸脱を批判する演説を行った。マフスーリー氏が取り上げたこのテーマは、その他の登壇者たちが演説のなかで取り上げた中心的テーマとなった。
ファッターフ氏とジャリーリー氏は欠席
こうした中、革命永続戦線の主要人物2名が、この大会を欠席した。パルヴィーズ・ファッターフ氏〔※第一次アフマディーネジャード政権で電力相を務めた人物。現在、出身母体の革命防衛隊ハータモル・アンビヤー部隊の幹部に復帰〕とサイード・ジャリーリー氏である。
すでに選挙に向けた非公式宣伝活動を、さまざまなキャンペーンを通して始めているジャリーリー氏は、国家安全保障最高評議会書記としての職務の関係上、この大会を欠席した。しかしその一方で、アフマディーネジャード政権でかつて内閣の一員だったパルヴィーズ・ファッターフ氏の欠席は、革命永続戦線のメンバーらが次期大統領選でファッターフ氏以外の人物を擁立することで一致したことが関係しているのかもしれない。
現在、サイード・ジャリーリー氏は革命永続戦線の第一の候補者として見なされているが、しかしバーゲリー=ランキャラーニー氏やマフスーリー氏といった人物を同戦線が擁立する可能性も残されている。こうした中、
「1+2」連合に加わった
ハッダード=アーデル氏は、もはや革命永続戦線から次期大統領選の候補者として擁立されるチャンスを失ったように思われる。ただし、この大会には彼の子息が出席していた。
最終的な候補者は誰?
革命永続戦線で最も有力な候補者はサイード・ジャリーリー氏である。革命永続戦線はマフムード・アフマディーネジャード氏のように質素な人物、しかしアフマディーネジャード氏の欠点とされるもの、すなわち「逸脱した一派」から離れた人物を求めている。革命永続戦線内にいるジャリーリー氏の支持者たちが掲げている選挙スローガンの一つに、「ジャリーリーは逸脱した一派のいないアフマディーネジャード」といったものがみられるのも、そのためである。
しかしジャリーリー氏は目下、国家安全保障最高評議会での仕事や核問題での交渉に専念しており、その交渉もあまり成功していないことから、また外交分野での仕事の性質上、一般大衆と近しい関係を築けていないことから、他の人物が革命永続戦線の最終候補者となる可能性もある。
ファッターフ氏とハッダード=アーデル氏は、こうした可能性から排除されていると考えなければならないだろう。サーデグ・マフスーリー氏は、以前に第9期政権で閣僚を務めていたときや石油相候補として国会に指名されたときに、金権腐敗に絡む疑惑が浮上するという苦い経験があることを考えるならば、護憲評議会の資格審査を通る可能性は低いだろう。
それゆえ、ジャリーリー氏に次いで国民の票を獲得できる可能性を有する唯一の選択肢は、カームラーン・バーゲリー=ランキャラーニー氏ということになる。ただし、今のところ革命永続戦線は候補者について最終的な結論には至っていない。
〔‥‥〕
この記事の原文はこちら
関連記事(サイード・ジャリーリー氏の選挙広報活動、活発化)
( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:29280 )