イズミル湾の環境改善、生物戻る
2013年02月17日付 Milliyet 紙

イズミル湾では酸素濃度(の上昇)とともに海底生物も戻ってきた。

イズミル湾は2000年頃まであらゆる廃棄物が投棄された場所であったが、環境投資が行われたことで浄化計画が始まった。

海底で暮らす生物の定着状態を調べることを目的に撮影された海中の写真は、イズミル湾の環境が劇的に改善したことを示している。湾内では酸素濃度の上昇がもたらされたことにより、生物の種類数においても大きな増加が見られた。イズミル湾でかつてよく見られたヒメジやブリーム、ボーグ(タイ科の一種)、そしてエビの生息数が増加した。ヒトデやアメフラシ、海綿生物、そして海藻などとともにサンゴやイソギンチャクなども、酸素量の増えた海底で色鮮やかな姿を見せて いる。

大きな環境投資が行われた後、9エイリュル大学の海洋科学・技術学部による学術的な取り組みを見守ってきたイズミル広域市の自治体は、最新の報告書と撮影された海中の写真から大変勇気づけられた。2012年の報告書は、イズミル湾における改善状況を明確に示している。9エイリュル大学によって行われた「大運河計画によるイズミル湾の海洋環境における物理的、化学的、生物学的並びに微生物学的影響と結果の観察」と題された研究の中で整えられたこの2012年の報告書では、イズミル湾の水質に大きな改善が見られたことや、これに連動して海中生物の種類や生息数も徐々に増加していることが公表された。大学によって海底生物の定着状態を調べることを目的として、ウルラ埠頭やナルルデレ・ギュネイバトゥ汚水浄化施設、インジルアルトゥ・サーヒルエヴレリ、コナク、ボスタンル埠頭などを始めとする異なる5ヶ所の地域で季節ごとに撮影された海中写真では、酸素濃度の高い水中にのみ生息するシーホースや海藻、またきれいな水を生息環境として選ぶヒトデやイソギンチャク、アメフラシとともにきれいな水の中で暮らしトルコではウルラでのみ見ることのできる石サンゴも発見された。

この報告書では、2000年にチーリ、2002年にギュネイバトゥ、そして2008年にウルラで、先進的なバイオ技術を使った汚水浄化施設の利用によって始まった海水の浄化プロセスが、イズミル湾から去った生物たちを再び蘇らせることに影響を及ぼしたことが強調された。イズミル広域市は、区や町に設立したバイオ技術を使った浄化施設によりゲディズやニフ、そしてキュチュク・メンデレスの集水地域を汚染から救い出した。イズミル高度技術研究所は、ウルラやアイランジュラル・ユズバシュ、トルバル、バユンドゥル、メネメン、セフェリヒサル、ケマルパシャ、そしてアリアー地域の汚水浄化を行った。89万 2500人の家庭排水を浄化する能力をもつこの浄化施設に対する投資費用は、約5千万リラであった。オズデレとウルクメズのでは、先進的なバイオ技術を使った汚水浄化施設の建設を完了した。この2ヶ所の施設は近いうちに稼働を始める予定だ。チーリ汚水浄化施設の浄化能力の35パーセント程度を浄化できる第4フェーズの建設も始められる。さらにイズミル広域市は、チーリ汚水浄化施設内においてトルコで最も重要な環境投資に署名をするという。6千万リラにのぼる投資により、チーリ汚水浄化施設内で汚泥消化乾燥施設の建設が始められた。浅瀬化が進み海域の減少が観察されるイズミル湾を救うため、「湾の広大化計画」 が始められた。イズミル湾に流れ込む川の河口の浄化や、湾の北側における水を循環させる水路の開通、そして湾の基礎部における設置物の洗浄作業などのために、9300万リラの投資とともに、掘削・吸収並びに支援型の船が新たに2隻購入された。

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:29290 )