ブルガリア正教会の新総主教
2013年02月24日付 Yeni Safak 紙


マクシム総主教が2012年11月11日に永眠して以後、教会の運営や権威の危機に見舞われているブルガリア正教会が新しい総主教を選出した。

ブルガリア正教会の運営組織である聖シノドで行われた選出会で、ルセ主教を務める68歳のネオフィト氏がブルガリア正教会の新たな精神的指導者となった。

聖シノドで2回にわたって行われた選出会には、3名の候補者が参加した。1回目はネオフィト氏やロヴェチ主教のガヴリール氏、そしてスタラ・ザゴラ主教のギャラクション氏の三者間で選出が行われた。この回では代表者の内72名がネオフィト氏に、43名がガヴリール氏に、そして22名がギャラクション氏 に投票した。2回目ではガヴリール氏が43名の票を集めた一方、ネオフィト氏が90票を獲得して選出された。

選出の結果は、ヴァルナ主教のキリル氏によって発表された。式典では、聖シノドの建物とその近くにあるアレクサンドル・ネフスキー大聖堂内の間にある通路に、兵士らが敬意を表して列をつくった。

ネオフィト総主教と代表者らは、アレクサンドル・ネフスキー大聖堂に向かい、そこで行われた神聖な式典に参加した。式典にはロセン・プレヴネリエフ大統領やシメオン・サクスコブルクゴツキ元国王も参加した。ネオフィト新総主教は、就任後初の礼拝を読み上げ、人々の幸福と結束、そして協調を約束した。

■スパイのネオフィト総主教

ネオフィト総主教は、98歳で逝去した前マクシム総主教に最も近く、人々からも非常に愛される府主教の一人として知られている。

近年は深刻な権威危機に見舞われていたブルガリア正教会のネオフィト新総主教は、1989年に終焉を迎える共産主義体制の時代、旧秘密警察(DS)のためにスパイ行為を行ったことが公表された。

議会が設置した元スパイらの過去を捜査する委員会は、聖シノドの15名のメンバーの内11名がDSのためにスパイ行為を行ったと発表した。このリストの中に名前が出たネオフィト総主教が書いたとされる、密告書、あるいは報告書が一つも見つかっていないことも公表されている。

正教会の信者らは、ネオフィト総主教をスキャンダルに見舞われたブルガリア正教会の尊厳を高めることに最も適した精神的指導者であると主張している。スパイリストに名前が載ったことを除いて、ネオフィト総主教の名前はいかなるスキャンダルとも無関係であることがわかっている。

ネオフィト総主教は1945年にソフィアで生まれた。ソフィア大学の神学部を卒業し、1975年にトロヤン修道院の修道院長となった。

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:29353 )