ブルサで国際協力機構(JICA)災害管理専門家の金子史夫氏は、数年以内にマルマラ海でマグニチュード7~7・5の地震が予想されると述べた。
金子氏は2006年よりカンディッリ観測所でマルマラ地震を調査しており、国民教育省とJICAの協力で学校で実施された訓練も十分でないと述べた。
国民教育省とJICAの協力で2010年に始まった「学校災害教育プロジェクト」の一環として、ブルサ、バルケスィル、ボル、サカルヤ、チャナッカレ、デュズジェ、イスタンブル、テキルダー、ヤロヴァの80の実施校のうち、ブルサのユルドゥルム郡カラプナル中学校で訓練が行われた。訓練では、シナリオに基づき30秒間続くマグニチュード6.7の地震の後、救助活動が実践された。日本JICA災害管理専門家の金子氏は訓練を観察しながら頻繁にメモを取り、実施されたこの訓練が十分でないと述べた。金子氏は、訓練への数多くの機関による支援は肯定的にとらえられると述べ、「しかし、十分ではない。災害管理に置いて、『十分』というものは無い。継続的にこの取り組みを続けることが重要だ。トルコのためだけでなく、日本にとっても重要だ。我々は3年間このプロジェクトを運営してきた」と述べた。
金子氏は日本とトルコで同じ規模の地震が起きた場合、トルコはより大きな被害を受けるであろうと強調し、日本の建物はトルコの建物に比べて2~3倍丈夫であると述べた。
■津波が予想される
JICA災害管理専門家の金子氏は、今後数年以内にイスタンブル近郊のマルマラ海で地震が発生する可能性は高いが、その地震の規模はマグニチュード7~7.5以上にはならないと述べた。金子氏は、予想される地震での犠牲者数は都市により変わりうると強調し、「多くの科学者がイスタンブル近郊で、近いうちに地震が発生すると予想している。おそらくマグニチュードは7か7.5となるだろう。もちろん、地震が海で発生するために津波の被害も生じうる。イスタンブルはより大きな影響を受けるだろう。ブルサも津波の影響は受けるだろう。日本では2年前の津波で波の高さは10mを超えた。イスタンブルとブルサで地震に続いて発生しうる津波は、非常に高くはならない。地震がマルマラ海で発生するため、波がブルサで非常に強力となることは無い。イスタンブルではより大きな影響が出るであろう」と述べた。
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( 翻訳者:吉岡春菜 )
( 記事ID:29434 )