ロウハーニー「誹謗中傷の専門家になっている者がいる」
2013年02月27日付 Mardomsalari 紙

 最高指導者専門家会議のメンバーであるハサン・ロウハーニー師は、〔国内対立で生じた〕亀裂を修復し、連帯を構築することなしに、国力を創出することは不可能だ」と述べた上で、「経験豊かな専門家や識者を活用しないことは、国民資本の浪費であり、多くの混乱の源である」と述べた。

 イラン労働通信(ILNA)によると、ホッジャトルエスラーム・ヴァルモスレミーン〔※アーヤトッラーより下位の宗教指導者に対する尊称〕のハサン・ロウハーニー師は、文化人や政治関係者らとの面会の中で、第11期大統領選挙をめぐる状況について、「国を襲うさまざまな問題は、すぐに解決できるようなものではない。しかし〔各界で〕指導的立場にいる人の思考能力を活用すれば〔‥‥〕国を安定と安寧、進歩の軌道に戻すことができるだろう」と語った。

 同師は、国が直面する問題を解決するための最初の一歩は、熱気にあふれたコンペティティブな選挙を実施することだと指摘し、さらに次のように強調した。

来年ホルダード月〔2013年6月〕に行われる選挙に最大限多くの人々が参加すれば、それは国の力を〔諸外国に〕示すものとなるだろう。イランは貴重な天然資源と、勇敢で献身的な人民に恵まれた、偉大な国である。しかしその一方で、強力な敵にも直面している。〔そうした状況の中で〕うまく立ち回るためには、最小限の費用で最大の利益を手に入れることのできるような道を選ぶ必要がある。それゆえ、早急でスローガンだらけの決定を下したり、冒険主義的な行為を犯したりすることは慎まねばならない。

〔‥‥〕

 同氏は自身の発言の続きで、国の現在の経済状況について触れ、次のように述べた。

国民は物価高や自国通貨の価値下落に苦しんでいる。彼らは自分の生活がどうなるのか不安に思っている。しかし社会における不正義や腐敗、道徳の低下を目にすれば、それは〔国民の目には〕インフレよりも悪いもの〔と映る〕だろう。誠実さや団結、同胞愛を社会に回復させる必要がある。一部の者が互いに対峙し、互いの顔に剣先を向けているのは、実に残念なことである。なぜ互いを誹謗中傷し、対立を煽ることの専門家になってしまったような者が一部にいるのだろうか。

 ロウハーニー師は「この国には何にもかえて道徳心が必要である。なぜなら社会に安寧と信頼をもたらすものこそ、道徳だからだ。道徳を取り戻してはじめて、我々は勤労と施策によって、すべての国民的目標を達成させることができるのだ」と述べたうえで、次のように明言した。

われわれが複雑な問題に直面するのは、決まって専門家たちの助けを借りなかったことに原因がある。自己中心主義とうぬぼれが、われわれを今日のような状況に追い込んだのである。一人で国を運営することができるなどと考える者がいれば、それこそが敗北の始まりなのである。本当の知者とは、他人の知を活用することのできる者なのである。

 国家安全保障最高評議会の最高指導者代理を務める同師はさらに、「ともに知恵を出し合うことで、大いなる目標に到達し、深刻な危険を無力化することができるのである。例えば、もし過去数年間、われわれが国を危機的状況やありうべき戦争から遠ざけることができたのなら、それは重要な意思決定において、あらゆる識者の意見を活用したからなのである」と続けた。

 同師は自身の発言の続きで、国の一部の部門に行政上の安定性に欠けたところがあったと批判しつつ、

最悪なのは、国民資本や専門家集団をきちんと活用しないことだ。適性を有した幹部を解任することは、国の資本に対する裏切りである。専門家や幹部たちは国民のお金で成長してきたのであり、こうした資本を〔国の運営から〕簡単に排除することは許されない。国を一政党ないし特殊な集団のみによって運営することは不可能である。適性を有した幹部を登用しないことは、国を衰退へと導く。経験豊かな専門家や識者を活用しないことは、国民資本の浪費であり、多くの混乱の源なのである。

と述べた。

〔‥‥〕

Tweet
シェア


関連記事(ハーメネイー最高指導者「政府と国会が未証明の資料を理由に非難し合うのは聖法に反する」)
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:8409148 )
( 記事ID:29439 )