シリア正教徒団体も和平を支持
2013年03月10日付 Radikal 紙


シリア正教徒団体連盟のエヴギル・チュルケル会長は、始められた「解決プロセス」に関して、自分たちに課せられる役割と責任を果たす準備ができていると話した。

シリア正教徒団体連盟のエヴギル・チュルケル会長は会見で、開始されるこの「解決プロセス」が成功をおさめ、トルコを構成する様々なアイデンティティを持つ人々が、そのアイデンティティを心おきなく自由に表現できるような環境が整えられることを望んでいると述べた。シリア正教徒団体連盟のエヴギル・チュルケル会長は、「国として目の前の新憲法制定のプロセスが、この平和と解決のプロセスに役立つことを期待しており、いかなるアイデンティティであれ分け隔てなく新憲法のなかに位置づけされることを望んでいる。クルド問題をもとにはじめられた解決プロセスを、新しい民主的な時代の幕開けとして認識しており、支持している」と話した。

エヴリル・チュルケル氏は、現在世界中で起きている変化や改革の結果、多くの国や組織が一元的な理解をやめ、多様なものがともに生きるために努力しているのを目にしているとし、以下のように話した。

「この意味で、多くの差異を内包するわが国でも変化が始まったことで、私たちは希望をもっている。よって現在わが国では、クルド問題をもとにはじめられた解決プロセスを、新しい民主的な時代の幕開けとして認識しており、支持している。何十年もトルコ共和国とクルド系武装組織との間で続いた衝突の結果として、何千ものクルド人の村が失われ、何万人もの人が難民状態に陥った。また、何千人もの命を犠牲にしたこの戦いは、我が国の社会的・文化的・経済的な多くの価値にも損害を与えたと信じており、この状態が一刻も早く終わることを期待している。シリア正教徒もトルコ共和国の歴史の中で多くの問題と、アイデンティティを失う危機に直面した。建国から今まで行われてきた政策で、国民国家の理念を基本としてきたトルコ共和国の国境線の中に存在する、様々なエスニック的、文化的構造は、実施されてきた一元的(単一的)な政策のため継続的に抑圧され、多くの問題に直面してきた。このため国と、国が支配している土地に生きる様々な人たちとの間で、継続的に衝突が起きた。シリア正教徒はこの意味でアイデンティティと、数千年の歴史の価値を守るために、外国に逃れることを手段として受け入れざるをえなかった。その結果シリア正教徒は、移り住んだ国々のほうが、歴史的な国(トルコ)よりもより多い人口を持つに至った。これのただ一つの原因は、残念ながら我が国で行われた否定的で抑圧的な、一元的な政策なのである」


(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:菱山湧人 )
( 記事ID:29460 )