エーゲ海地方バファ湖、泡だらけに―自然破壊?なぜ?
2013年03月14日付 Radikal 紙


エーゲ海地方最大級の湖沼群の内の一つであり、アイドゥン県のソケ郡とムーラ県のミラス郡を結んでいる国道沿いに位置するバファ湖は、凄惨な状況を呈し続けている。

 バファ湖の水面が泡立っているのを目の当たりにした村人たちは、その状況を環境保全・自然保護協会(EKODOSD)に通報した。EKODOSDの科学コンサルタントであるスレイマン・デミレル大学エーイルディル水資源学部の教員のエロル・ケスィジ準教授が協会のメンバーと共に湖における調査に赴いた。
 ケスィジ準教授は湖岸に堆積して、雪が降ったかのような様相を呈した泡を調査した。「バファ湖の水界生態系や周辺水域の土壌、そして植物群衆は、最も安価で確かな水質浄化システムであると同時に、(湖は)流れがよどむ場所となっている。バファ湖は長年にわたり大メンデレス川の富栄養化された工業・生活排水によりゴミだまりのようになった。抜本的な方策がとられなかった結果、(本来なら)この季節の降水によって湖水は夏に比べてよりきれいになるはずであるが、バファ湖の中で最も被害を受けやすいセルチン地区で湖が汚染のため泡立った。調査のために時間が費やされるべきではない。バファ湖は、夏には緑に染まって汚染され、冬には泡で汚染されていることが明らかとなっている」とケスィジ準教授は述べた。
 
 湖水を使ってはいけないと警告
 
 エロル・ケスィジ準教授は、泡立ちが見られる湖水には様々な種類の細菌が存在しているため、水の利用や家畜用の水利用を、湖水の状況が正常な状態に戻るまで認めるべきではないと述べた。
バファ湖の水質改善において、まずはバイオロジーを使った浄化方法によって遂行されるべきであるとも主張したケスィジ準教授は、「この方法が自然な湖に対する自然な対処法である。降水量が最大になる冬を経たのにもかかわらず、また3月になったにもかかわらず、湖水の色は、泡の変化やそして夏におきる危険のサインを今から出しているのである」と語った。
 
 EKODOSDは警告した

 EKODOSDのバハッティン・スリュジュ会長はバファ湖における汚染を抑止するために何がなされるべきか、科学者たちと研究を行い、関係諸機関に対して提言したと強調した。スリュジュ会長は「大メンデレス川はアフヨンカラヒサル県のディナル郡近郊に位置するスチュカン地区を水源とし、デルタ地帯の端でエーゲ海に注いでいる。川沿いにある工業地帯からでる汚水、諸都市のそして農業による汚染が引き起こす脅威が取り除かれるべきである。昨年夏に緑に変色し、この冬(泡で)白くなった湖は、もし対策が取られなければ、今後何色になるのかわからない。関係諸機関や大学、市民団体、地域住民が手を取り合って、湖の生態系のバランスがさらに崩れるのを防ぐために結集すべきであり、効果的な解決策によって 早急に対策がなされるべきだ」と述べた。
 EKODOSDの科学コンサルタントであるケスィジ準教授が湖水調査の後にまとめた報告書は、環境森林水資源省に提出される予定であると報じられた。

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( 翻訳者:齋藤洋輔 )
( 記事ID:29492 )