国際オリンピック委員会視察の日に、ドーピング問題再浮上
2013年03月23日付 Zaman 紙
トルコは2020年オリンピック開催地候補としてのプロセスにおいて重要な局面を迎えている。
様々な視察・調査を行うために昨日トルコを訪問した国際オリンピック委員会(IOC)メンバーは報告書を作成するわけだが、ドーピングのためにかなりの痛手を負ったトルコは、新たな危機に直面している。
オリンピックの陸上競技分野でトルコに初の金メダルをもたらしたアスル・チャクル・アルプテキン選手のドーピング使用疑惑が、IOCメンバーのトルコ訪問日と重なったことはかなり興味深い。関係者は、イスタンブルが2020年オリンピック開催候補地であることに対する妨害であると述べ、事実無根だと主張した。
トルコ陸上連盟は、2012年ロンドンオリンピックの1500mで金メダルを獲得したアスル・チャクル・アルプテキン選手に関し浮上したドーピング疑惑を否定。ナショナルチームの陸上競技選手には、金メダルを獲得した2012年ヨーロッパチャンピオンシップとロンドンオリンピックの試合の後、世界アンチ・ドーピング機関によって「ドーピングはなかった」という報告書が出されているとして、アルプテキン選手はこの報告書が出された後に国から表彰されたことが強調された。「2012年ロンドンオリンピック大会において、1500mで優勝し、国旗をはためかせたアスル・チャクル・アルプテキン選手の功績はトルコのスポーツ史に残る最も大きなものの一つである。オリンピックの後、国際オリンピック委員会の認可を得た『ドーピングはなかった』という報告を受け、その結果、国によって再び表彰されたのだ。」
トルコ陸上競技連盟のメフメト・テルジ会長は、アスル・チャクル・アルプテキン選手に浮上したドーピングを疑う主張に対し、「これらはでっち上げ、うそ、中傷である」として、厳しく非難し、次のように語った。
「我々の成功を妨害しようとする者がいる。ロンドンオリンピック大会後、毎日ドーピングが協議の対象になった。勝利を妬んでいる者がいた。この種のニュースはトルコのイメージを傷つけるものだ。私たちが開催地となることを切望している2020年のオリンピックのために、IOCメンバーがイスタンブルへ調査にやって来た日と、こうした報道が重なったことは興味深い。私たちには全く知らせが来なかった。このニュースを書いたものが誰で、報道の根拠とどのように送られたかということを私たちに明らかにしてほしい、私たちはそれに応じて行動する。」
イスタンブルにある体育館に付けられたアスル・チャクル・アルプテキンの名前がはずされたという説も否定された。街にある多くの体育館に2020年オリンピックのロゴが掲げられたため、一時的に施設全体の名前がはずされたことが明らかにされ、スポーツ選手の名前はその後再び掲げられた。
(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。)
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( 翻訳者:細谷和代 )
( 記事ID:29541 )