「トルコ人とはなんと幸せなことか」の文言、像から削除―融和へまた一歩
2013年03月26日付 Zaman 紙


テロ問題解決に向けたプロセスや(PKKの)停戦宣言によって、東南部は和やかな空気に包まれている。

およそ30年にわたり、バトマン市の共和国広場にあるアタテュルク像の土台部分にあった古びた「私はトルコ人と言えるものはなんと幸せなことか(Ne mutlu Türküm diyene)」の文言が外され、代わりに「国に平和、世界に平和(Yurtta sulh cihanda sulh)」の文言が掲げられた。これまで一部の文言は「民族性の強調や、排外的」な影響があるとして長い間批判されていた。文言の掛け替えを、バトマン市民は好意的にとらえている。しかしこの掛け替えは、市や県によるものではない。

しばらく続けられていた和平に向けた話し合いがもたらした空気が、南東部の県の広場にも影響をおよぼし始めた。アブドゥッラー・オジャランと共に進められた話し合いののち、停戦が宣言されたことによって東南部では政治的緊張感が和らいでいる。それと同時に「民族性の強調や、排外的」な影響があるとして批判されている「トルコ人よ、誇りを持て、勉め、信ぜよ (Türk öğün, çalış, güven)」「私はトルコ人と言えるものはなんと幸せなことか」「私はトルコ人である、正しく勤勉である(Türk’üm, doğruyum, çalışkanım)」などと書かれたプレートが少しずつ掛け替えられている。
バトマン市にあるアタテュルク像では、静かにひっそりと掛け替えが行われた。像の土台部分にあった古びた「私はトルコ人と言えるものはなんと幸せなことか」の文言は、「国に平和、世界に平和」に新しく掛け替えられた。市民はこの文言の掛け替えに喜びを表し、この和平プロセスが前向きに作用していると捉えている。スィイルト市では昨年9月、1980年9月12日のクーデター後に掛けられた「トルコ人よ、誇りを持て、勉め、信ぜよ」のプレートが外された。スィイルト市に新しく赴任した アフメト・アイドゥン市長の命令で撤去されたプレートについてスィイルト市民は、アイドゥン市長に感謝の意向を示している。
このほかに、ヴァン県でも過去に同じようなことが話題となった。オザルプ郡にある第2国境警備大隊司令部の兵舎が、1943年に村民33名の処刑を命じた“ムスタファ・ムーラル”大将の名前を冠していることへの批判が起きたのだ。結局、トルコ国軍参謀司令本部の決定により兵舎の名称は殉職者“エルカン・ドゥルカン”下士官の名前に変更された。

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( 翻訳者:池永大駿 )
( 記事ID:29560 )