イスラエルからの賠償金、1千万ドル級に
2013年03月26日付 Radikal 紙


イスラエルがマーヴィーマルマラ号襲撃に関し謝罪した後、犠牲者の家族に対する賠償金支払いに向けて両国が動き出したと報じられた。

ハーレツ紙のベテラン記者ツヴィ・バルエル氏は、トルコ側情報筋に基づく報道の中で、イスラエルが支払う賠償金総額がいくらになるかは未だ不明であるが、1千万ドル級になるだろうと指摘した。
バルエル記者によると、アフメト・ダヴトオール外相並びにイスラエルのツィッピー・リヴニ法相が「賠償プロセスに関わる諸条件を提示する委員会の設置」を検討し、昨晩の電話会談を通じてトップレベルの外交交渉が開始したという。両国は約1年前、賠償金の支払いはトルコ政府が設立予定の特別人道基金を通じて行うという原則を設けた。その目的は、イスラエルによる襲撃で亡くなったトルコ人9名の家族との間での直接的な接触を避けることにあった。

バレル記者に語ったトルコ側情報筋は、トルコ政府がその額を明示する賠償金が「最も単純な案件である事」に注目。次なるプロセスでの、「イスラエル側の襲撃に参加した将校らに対する告発及び訴訟の撤回要求は状況をより複雑にするだろう」と強調した。報道ではトルコ側情報筋の以下の文言が取り上げられた。「トルコはイスラエル人を告発しないと約諾するかもしれない。但し、かねてより個人によって起こされた訴訟の取り消しは法的に不可能である。唯一の策は、犠牲者の家族を告発の撤回に向け説得する事であろう。しかし、犠牲者の家族に対しこれを強いる方法もない。」

また、「イスラエル・トルコ間の関係が改善した時代に、タイイプ・エルドアン首相がガザ地区を訪問しないようにとアメリカ合衆国から圧力を受けた」と主張し、こう語ったという。「トルコ政府はエルドアン首相がガザ地区及びヨルダン川西岸地区を訪問するに先立ってイスラエルに対しトルコ側から首脳レベルの(恐らくはアフメト・ダヴトオール外相による)訪問を実施するという選択肢を検討している。更に、賠償金が円滑に支払われた場合、トルコ側はイスラエル高官らをアンカラへ招聘することも視野に入れている。」

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:藤井庸平 )
( 記事ID:29563 )