アンカラ主要3大学、3大学連合機構設立へ
2013年03月28日付 Hurriyet 紙


ガーズィ大学、アンカラ大学、ハジェッテペ大学は、国際アンカラ大学連合(IUAU)という新大学機構設立に向けた準備を行っている。「半仮想」大学という形態のIUAUは学部を持つが、キャンパス、大学施設、教員は存在しない。学生は、3大学の学長署名が入ったディプロマを受け取ることとなる。

トルコの主要3大学の協力により設立されるIUAUは、「半仮想大学」という形で大学教育を行う。同大には学長、キャンパス、大学施設、教員が存在しないが、3大学の施設、教員、研究室、教室、クリニックは(IUAUの)設立後、共同利用を可能とする。

■英語で教育が行われる

IAUAの「仮想学部・学科において」3大学の教員が、正規教育を施す。大学では、正規教育に加え、遠隔教育も積極的に活用される。学生は、採択される決定に従い、特定の大学で正規の授業を受ける。
大学に通う学生の国籍につき、トルコ国籍・外国籍の学生の割合は半々となる予定。授業を英語で行う大学では、外国人学生を対象として2年間のトルコ語授業(遠隔教育)を必修とする。大学では、外国人教員の雇用を可能とし、大学の収入で賄う。

■第二教育(夜間教育)の形態で運営

第二教育(夜間教育)の形態で運営される大学は、学生から得る収入で必要経費を賄う。IUAUは国立大学であるが、別途予算が組まれていない。単に、IUAUを構成する3大学に対し小規模の予算が割り当てられる。
トルコの他大学に対し、IUAUがモデルとなり、特に、県内に国立大学を3つ以上抱える県で創設される類似の国際的な教育機構の先駆となることを狙いとする。 

■設立学部について

IAUAは、医学、薬学、歯学、健康科学、農学、獣医学、工学、建築学、科学、翻訳通訳、教育といった学部と、健康、科学、教育科学、情報学、生物医学、ナノテクノロジーの様な分野で大学院修士、博士学生を受け入れる。また要求・要望に応じ学科が開設される。

■学長と教員は存在しない

ガーズィー大学長スレイマン・ビュユクベルベル氏は、本件に関する発表を行い、本プロジェクト構想が約6ヶ月前に出来、アンカラ・ハジェッテペの両大学長とプロジェクトの諸条件を練り上げ、本件について高等教育機構、主管官庁、国会議員に提案を行ったことを述べた。

ビュユクベルベル学長は、この種の大学は他国にも存在するがトルコでは初の試みであると述べ、「大学には学長、教員がいない。施設もない。施設については3大学のものを共用することとなる」と述べた。

同学長は、トルコでは医師が3万人不足しており2023年までにこれを解消しなければならないとし、本大学が医学部を優先的に軌道にのせる計画を持っており、今回の大学連合で、医師不足の解消に向かって新たな一歩を踏み出すことを明らかにした。

ビュユクベルベル氏は、英語で授業を行える教員がひとつの学部に集められると指摘し、コーディネーターが組織化を行い、学生がどの大学、学部、科目で授業を受けるか計画すると説明した。

ビュユクベルベル学長は、「学生は、結果として3大学の学長署名入りディプロマを受け取ることとなる。変更なければ、その通りとなるのか、それとも大学内部で代理者を選定し、その者が署名を行うこととなる」と話した。

ビュユクベルベル学長は、大学が第二教育(夜間教育)のように財務構築を行うと述べ、「この大学の水準は非常に高いものとなる。外国語で授業を行い、主要3大学が誇る教員を擁するのだ。遠隔教育で支障のない授業は、遠隔で行われる」と話した。

■教員へのボーナス

同学長は、大学のキャンパスおよび休眠中の施設を利用するとし、高等教育機構が第二教育(夜間教育)で定めた学費の中から得られる収入が第二教育(夜間教育)の賃金として教員に支払われると述べ、「教員にとって重要な収入源ともなる」と述べた。
ビュユクベルベル学長は、この形態で学部における学生の様々なスクール、アプローチが、混じり合うことになると述べた。
大学は法的手続き完了次第設立されると述べ、9月学期より運営を始めたいと述べた。

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( 翻訳者:山根卓朗 )
( 記事ID:29572 )