イスタンブル耐震都市改造着工式で首相「いくらかかってもやる」
2013年04月06日付 Hurriyet 紙
耐震強度不足のモスクの解体はじまる
耐震強度不足のモスクの解体はじまる

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、環境都市整備省がガーズィアンテプで行った「都市改造」の着工式に参加した。

エルドアン首相は、同地で行ったスピーチで、以下のようなメッセージを発した。

設立費用がいくらになろうとも、都市改造を実行させる。我々は、隙間の空いたブリキ板で覆われた、朽ちた場所に国民を暮らさせることはできない。

■イスタンブルの人口は1,450万人

私の市長在任時、イスタンブルの人口は850万人であった。今は何人が住んでいるかと言うと、1,450万人である。これは正確だろうか。私が思うに、正確ではない。イスタンブルはこれほどの圧力を取り除くことはできない。移民問題への解決策を提示しなければならない。

■トプバシュ・イスタンブル広域市長はなぜ参加しなかった?

カーディル・トプバシュ市長は、エゲメン・バウシュEU加盟交渉長官や公正発展党(AKP)議員らも参加して今年第8回を迎えたイスタンブル・チューリップフェスティバルの開会式に参加しなかった。開会式には、カーディル・トプバシュ市長の代理として、アフメト・セラメト議員が出席した。トプバシュ市長がフェスティバルに参加しなかった理由は、首相が都市改造着工式で行ったスピーチで、カーディル・トプバシュの早急な回復を祈ったことで明らかになった。
カーディル・トプバシュ市長は、腰の不調を訴え、医師の治療によって数日間の休養を取ることとなった。市によると、カーディル・トプバシュ市長は数日後に残りのプログラムから参加するという。

■歪んだ都市化がテロを育てた

問題は、建物を建設する際に国民の行動領域に線を引きかねないこと、国民の誘導をしかねないことである。約30年間トルコはテロと戦ってきた。トルコはエネルギーや資源、生命を使い尽くした。我々が政権につくまでに、テロを生む原因はまったく議論されなかった。

兵士や警察官、レンジャー、情報部員はテロと戦ってきたが、一方でこれまでの政府はテロを生む原因をなくすための戦いを行なってこなかった。歪んだ都市化はテロを隠して悪用する場所に変わった。

若い兄弟たちは、日が昇る前に出勤する。夕方帰宅すると家は寒く、屋根からは雨漏りがする。水道からは水が出ない。テレビをつけ、贅沢な生活を見る。希望はなく、生活に楽しみはない…。それからどうなるかというと、この若者たちにテロが付きまとう。希望や楽しみのない若者たちを利用して奴隷にするのだ。

■63人の賢人を選出

我々は、テロが悪用されている地域の苦境を救うために奮闘した。テロとの戦いを解決プロセスと呼び、63人の「賢人」を選んだ。

■一部は妬んでいる

この賢人たちのほかに、副党首秘書と6人のメンバーがいる。彼らはトルコの7地方に散らばって奮闘する。我々は彼らに強制することはなかったが、見たところ、一部の環境は非常に厳しい。一部の人々は、自分はそこにはいないと叫び、一部の人々は妬んでいる。

そして、我々がテロとの戦いにおいて、母親たちの涙を止めるため何かをしよう、と言って奮闘する一方で、残念ながらそこから不労所得を得ようとする人々もいるのだ。

我々は、この解決プロセスに希望を持っている。これは野党が、ありえないことに、与党であった時に置き去りにした苦境、打ち砕かれた心、失望に追いやられた大衆である…。我々は、その苦境を救い、チューリップ庭園に変えている。

■耐震性のないモスクの解体

首相のスピーチの後、都市改造が始まった県や市に生中継をつないで、解体作業が始められた。

バージュラルでの都市改造は、地震で被害を受けたサンジャクテペ・モスクの解体から着手された。首相は「神の御名において、より素晴らしく、より美的に再建されますよう」と述べて、取り壊しに着手させた。

バージュラルでは、サンジャクテペ・モスクとともに、3,369棟の集合住宅も都市改造の一環として取り壊される予定だ。

(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:29627 )