アルメニアで首都エレバンをはじめとする各地域で「ジェノサイド」追悼行事が実施されている。エレバンでセルジ・サルキシヤン大統領をはじめとする与野党グループがツィツェルナカベルド(ジェノサイド追悼碑)を訪ねた。
サルキシヤン大統領はその日の重要性に関する声明で次のように述べた。「史上最古の地域の住民が強制移住によりいなくなってしまった。20世紀の最初のジェ ノサイドが、世界における一つの文化的価値をも喪失させたのだ。今日、トルコが行っているように、この人道に対する罪を否認するということは、この罪を犯すことと同等に罪深いことであるということを世界に知らしめるために、私たちは活動しなければならない。私達に過去を振り返るのではなく、前を見なければ ならないと言う者もいる。しかしそのような者たちへの真の答えは、オルハン・パムクとフラント・ディンクが自身の闘争をもって示した。」
与党のアルタク・ザカルヤン議員は、何千人ものアルメニアの住民、離散したアルメニア人、外国の代表団などが表敬したツィツェルナカベルドで、メディア向けに表明を行い、全世界が将来この「罪」が再び犯されないため、あらゆる努力を行うよう口にした。
エドワルド・シャルマザノヴ国会副議長はトルコのアブドゥッラー・ギュル大統領とレジェプ・タイイプ・エルドアン首相の態度を決して快く思っていないと発言した。シャルマザノヴ副議長は「トルコが2015年までに『罪』を認めることはトルコ人の利益になる」と述べた。
■「クルド虐殺」の主張
アルメニアにおけるクルド民族会議議長クンヤズ・ハサノヴ氏はトルコが現在もクルド人へのジェノサイドの途上にあると主張した。4月24日の活動についてメディアに声明を述べたハサノヴ議長は、このように述べた。
「現在のトルコでは、全ての人権が奪われ、言語が禁止され、振舞いが原因で逮捕された 2,000万人のクルド人がいる。交渉のさなかであるにもかかわらずトルコ政府による、PKK(クルディスタン労働者党;非合法)の『自由への闘争者』への攻撃は 継続している。これは新たなジェノサイドへの前哨である」と述べた。
■ロシア大使から、トルコを批判する厳しい声明
ロシアのヴィヤチェスラヴ・コヴァレンコ在アルメニア大使は追悼で行った声明でこのように述べた。「何年が過ぎようと、この重要な日は決して忘れられることはない。今日トルコで『未開』で『野蛮』な罪の被害を受けた人々を前にして、恥じ入っている。ロシアでこの人道に対する罪を知らない者がいなくなるまで周知をはかる」と表明した。
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( 翻訳者:山口 南 )
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