「第三回アレヴィー大総会」がアンカラで開催された。総会では、アレヴィー社会は平和を望んでいることが強調され、「解決プロセス」が特に「イスラムの団結」のもとに形成されることがアレヴィー派を不安にさせていると述べられた。
「第三回アレヴィー大総会」が、「国家ではなく、社会の平和」というテーマのもと、今日アンカラのアナトリア公会堂で開催された。
総会が行われた会場の壁にには「解決プロセス」やアレヴィー問題に関するメッセージを書いたプラカードが掲げられた。「平和プロセスにおける我々の要求は社会的平和である」、「ジェム・エヴィは滅びない」、「スィヴァスにおけるアレヴィー、フラントとアルメニア人、アペ・ムサとクルド人。我々は国民であり兄弟である」 と書かれたプラカードが掲げられた会場に、デルスィム虐殺の指導者の一人であるセイト・ルザと息子のハサンが手首に手錠を掛けられた大きな写真を持って入ったセイト・ルザの孫、メフメト・テゼル氏に、盛大な拍手が送られた。
■公正発展党(AKP)と民族主義者行動党(MHP)は参加せず
総会に共和人民党からアドゥナン・ケスキン副党首と国会議員のヒュセイン・アイギュン氏、イルハン・ジハネル氏、ジャンダン・ユジェエル氏、ムハッレム・ ウシュク氏が、平和民主党からはペルヴィン・ブルダン会派副代表とハッキャーリ県選出の国会議員、アディル・ゾザニ氏、労働党(EMEP)のセルマ・ギュルカン党首、自由団結党(ÖDP)のアルペル・タシュ党首、無所属国会議員のレヴェント・チュゼル氏が参加した。公正発展党と民族主義者行動党からは一人も代表者が参加しなかったことが、注目を集めた。
■「不安や心配」
総会はセマーフのショーで始まり、開会演説は ハジュ・ベクタシュ・ヴェリ・キュッリイェのシャイフ、ヴェリイェッティン・ヒュッレム・ウルソイ氏が行った。演説で主に「解決プロセス」と「新憲法」への取り組みについて言及したウルソイ氏は、この二つの問題に関する今までの出来事がアレヴィー派の不安や心配の要因になっていると強調した。ネヴルーズの祝祭で読まれたアブドゥッラー・オジャランの手紙にあった、「解決プロセス」が「イスラムの旗の下に」実現するという言葉がこの不安の根源である例の一つだと述べたウルソイ氏は、公正発展党が政治的イスラムの伝統を歩んでいることも不安の原因になっていると語った。この政治的伝統はアレヴィー派を長年軽蔑し、ないものとしてきたと述べたウルソイ氏は、トルコでは「恒久解決」において包括的な民主化が看過されてきたと述べた。この点で「新憲法」への取り組みについても言及したウルソイ氏は、特に宗務庁に関して変更が行われず、アレヴィー派の権利を含む、信仰の自由の基礎が形成されないことについて遺憾の意を示した。
■「平和の道は『平等な市民権』に基づく憲法に通じる」
ウルソイ氏の後に演説を行ったハジュ・ベクタシュ・ヴェリ・アナトリア文化財団エルジャン・ゲチメズ代表は、アレヴィー派は「平和」を望んでいると述べ、これは「平等な市民権」を基礎に作成された憲法に通じると話した。ゲチメズ氏もオジャランの「イスラムの兄弟愛」という言葉を批判し、この団結の結末は血の海となった中東を見れば明らかだと述べた。さらに、「解決プロセス」で結成された賢人会議の一部メンバーを批判したゲチメズ氏は、特にアレヴィー派の指導者の内、ジェム財団のイッゼッティン・ ドアン会長を、過去の政権時代にアレヴィー派に関し失言をしたとして非難した。マドゥマクの追悼で自身も警察から警棒で攻撃を受けたときも、イッゼッティ ン・ドアン氏は理想主義者を含むグループと一緒に行動していたと述べたゲチメズ氏は、「イッゼッティン・ドアンよ、あなたは政権の歯車だ、これもあなたの偽善者ぶりを表している」と糾弾した。ゲチメズ氏の言葉を会場にいたほとんどの人は拍手とともに支持した一方、一部の参加者は立ち上がって抗議した。賢人会議にイェニ・アキ ト紙のハサン・カラカヤ編集長がいることを指摘したゲチメズ氏は、カラカヤ氏は過去の態度や新聞報道について、クルドやアレヴィー社会に謝罪する必要があると述べた。ゲチメズ氏は、「全てのアレヴィー派は、常に平和と言っている」と言葉を締めくくった。
アレヴィー文化協会ドアン・デミル会長も演説で、アレヴィー派の「平等な市民権」要求は単に自分たちのためだけではなく、全ての民族と信仰グループの望みであると述べ、「新憲法」プロセスが「誰が、どの程度アレヴィー派の仲間であるか」を示すと強調した。
エルドアン首相を、シリア外交を理由に厳しく批判した欧州アレヴィー団結連盟トゥルグト・オケル代表は演説で、過去のプロセスにおいてアレヴィー派の団結は常に非常に重要であったと述べ、「解決プロセス」やシリア外交の枠組みにおいてアレヴィー派は敵として示されようとしていることに異を唱えた。何人もアレヴィー派の自由の闘争に立ちはだかることはできないと述べ、アレヴィー派は「クルド人の自由の闘争をいつも応援している」と述べたオケル氏は、レイハンルでの爆発に関して、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相を「帝国主義勢力の道具」という言葉で批判した。
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( 翻訳者:小川まどか )
( 記事ID:29940 )