次期大統領への国民の要望は「雇用」
2013年05月12日付 Jam-e Jam 紙

失業は離婚や麻薬中毒、さまざまな社会問題の増加、精神病、家庭内不和に直接の関連がある

【社会部:アミーン・ジャラールヴァンド】今や失業者を抱えていない家族を見つけるのは困難になっている。イラン統計センターの最新の報告によると、1391年〔西暦2012/13年〕のイラン人労働者の失業率は、12.2%だった。

 もちろん多くの経済専門家たちは、この数字に疑いの眼差しを向けており、イランにおける失業率の実際の数値はこれをはるかに上回っていると考えている。

 「新規小規模事業所育成計画」や「300万人雇用創出計画」といった、これまでのさまざまな政権による経済計画は、実際のところ失業問題をまったく解決できなかった。こうした事態を受け、第11期大統領選挙を目前に控えた時期の国民の現実の関心を覗き見るならば、現在の国民が次期大統領に要求している最大のものとは、雇用の創出と失業問題の解消であることを、確信をもって指摘することができるだろう。

 ここ数年、失業対策に努めるということが大統領選に立候補した候補者たちの聞こえのよいスローガンとなっている。このことに鑑みるならば、今大統領選への立候補を表明している候補者たちは、失業問題の解決に向けて、いかなる実際的計画を有しているのか、そしてもっと重要なのは、これらの候補者たちは失業問題、ならびにそれが経済および社会にもたらす破壊的影響について、どれだけの認識を有しているのか、という疑問がここで提起されよう。

補助金を与えても失業対策にならない

 社会学者で教員養成大学の学術委員の一人であるエマード・アフルーグ氏は、ジャーメ・ジャム紙に以下のように語っている。「失業問題は単なる経済上の問題にとどまらない。失業を経済的次元からのみ扱うべきではない。そうではなく、失業という問題が政治や文化、社会にもたらす影響に、我々は注意を向けるべきなのである」。

 同氏は、「職業とは単に収入をもたらすためだけにあるのではない。人々は職に就くことで、自身の能力を発見し、社会の経済問題を軽減させることができるのである。同時に私は、雇用創出のことを考えず、失業が波を打っているような社会は、不健全な社会であると考えている」と付け加えた。

 元国会議員である同氏は、〔現金による〕補助金を〔国民一人一人に〕与えても、それは失業対策にはならないと指摘し、「どんな政府もスローガンを叫び、補助金を与えるだけでは、失業との闘いに赴くことはできない。計画もなく、ただ失業対策のスローガンを叫ぶだけの近年の〔アフマディーネジャード政権の〕姿勢では、何の成果ももたらさなかったことは、今や自明である」と指摘した。

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( 翻訳者:8410111 )
( 記事ID:30003 )