護憲評議会書記:次期大統領に相応しい人物は「ベンツに乗っていない人物」
2013年05月18日付 Mardomsalari 紙

 護憲評議会書記で金曜礼拝導師を務めたジャンナティー師は、「選挙は自由でなければならない。これまでのイランの選挙も自由だった。選挙にはあらゆる考え方が参加すべきである」と強調した上で、「〔立候補者の〕資格審査では、その人の考え方が審査されるのではない。そうではなく、〔立候補者が大統領になる〕条件を満たしているかどうかが評価されるのである」と述べた。

 メフル通信の報道によると、アーヤトッラー・アフマド・ジャンナティーはテヘラン金曜礼拝での説教で、〔大統領選挙と地方議会選挙という〕二つの重要な選挙を目前に控えていることを指摘した上で、「もし相応しい人物が選ばれれば、それは国民にとって良いことであり、相応しくない人物が選ばれれば、それは国民にとって悪しきことである」と語った。

〔‥‥〕

 ジャンナティー師は「立候補者が行政手腕に長けた、優秀な人物だとしても、もし彼に信仰心が欠けているのであれば、商売や〔土地転がしなどの〕投機、金銭の貸し借りなどの方面に、彼の力は発揮されるだろう。よって、よき大統領の第一の条件は信仰心であり、行政手腕に長けているかどうかは二次的な問題である」と述べた。

〔‥‥〕

 同師は国民に向けて、大統領に相応しい人物を選ぶよう呼びかけ、「もし判断がつかないようであれば、相応しい候補者とはどのような人物なのかを、判断能力のある人物に訊くべきである。相応しい性質をもっていない人物に投票してはならない」と語った。

 同師は「大統領のイスに座らんとする者は、88年の反乱〔=2009年大統領選挙後の騒擾〕に対する自らの立場をはっきりさせるべきだ。もし反乱を受け入れるのであれば、その人物は反逆者である。もし反乱に反対しているのなら、それを非難しなければならない」と述べ、さらに「大統領に求められるのは、神や革命、人民への信仰であり、抵抗し、敵を恐れず、堕落を排除し、正義を希求し、差別と闘う姿勢である」と指摘した。

 同師はその上で、

大統領は清貧であるべきだ。質素な生活を自ら始める必要がある。つまり自宅、生活用具、乗っている車なども質素なものでなければならないということだ。質素な生活をスローガンとして掲げておきながら、その実ベンツを乗り回しているような人物に、国民の痛みを理解することは不可能である。そのような人物は、空腹とはどういう意味かね、などと言うような人物だ。恵まれない階層が置かれている状態に、関心を寄せることのない人物である。

と付け加えた。

※訳注:以上の発言は、2009年の大統領選でムーサヴィーを支持し、また大金持ちとも噂されるラフサンジャーニー公益判別評議会議長のことをほのめかしていると言われている。

〔‥‥〕


(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。)

Tweet
シェア


関連記事(ラフサンジャーニー、大統領選に立候補:マシャーイー、ジャリーリーも)
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:30030 )