タクスィム・ゲズィ公園騒乱―デモ隊・警察ともに、過剰な暴力を行使
2013年05月31日付 Yeni Safak 紙


タクスィム・ゲズィ公園計画に反対するグループと警備の警察双方が、軌道をはずれた行動をとった。警察は、デモ隊に対し過剰な暴力を行使し、イスタンブルにふさわしくない光景が現出した。この混乱は、世界に生放送で報じられた。

タクスィム・ゲズィ公園で4日来座り込みをし、樹木の伐採に反対しているグループに対し、警察は昨日の早朝5時に機動隊の重機や催涙弾を使って介入した。夜半に支援のために公園を訪れたCHPの国会議員イルハン・ジハネルとミュスリム・サルが演説をしようとした場所に警察の催涙弾が撃ち込まれると、秘書らが、「ここには国会議員がいるのだ」と叫んだ。すると、警察は催涙弾の投下を中止した。ジハネル議員は、「県知事や、警察署長に電話をした。だれも電話にでなかった」と話した。議員らは、催涙弾の使用の中止を求めた。

■警察に、ペットボトル

警察はその後、抵抗を続けるグループを装甲車と催涙ガスにより解散させようとした。デモ隊は、警察に対しペットボトル、石、棒で抵抗した。デモ隊のテントや旗は、警察によってトラックの荷台にほおりこまれ、広場から撤去された。ちらばったデモ隊の一部は、広場の階段のコンクリートの手すりが壊れて負傷した。けが人は、救急車で近隣の病院に運ばれた。

■デモ隊のグループは二手に

その後、二手に分かれたグループのひとつはハルビエ方面へ、もう一方のグループはイスタィクラール通りへと逃げた。そのあとを追った機動隊のグループは、裏通りに逃げ込んだグループに対し催涙弾を投げた。抵抗した一部の人々は、逮捕された。現場には、万一にそなえ消防車と救急車が待機していた。ゲズィ公園を取り囲んだ機動隊は、公園内に入ることを許可しなかった。

夕刻になっても、イスティクラール通り、スラセルヴィレル通り、ギュムシュスユ通りや裏通りからタクスィム広場に出ようとするグループと警察の間で緊張が続いた。警察に対し石や爆竹、花火を投げ込もうとするグループに対し、放水車から水がまかれ、催涙弾がつかわれた。

■地下鉄の乗客も、催涙ガス被害

警察の手を逃れようとしたグループは、地下鉄の駅やビルのなかに隠れた。警察が、グループを執拗においかけたため、地下鉄の乗客も催涙ガスの被害にあった。地下鉄構内に立ち込めたガスを取り除くため、地下鉄の運行もしばらく停止した。ガスが除かれたのち、運行は再開した。

■平和民主党のオンデル議員、負傷

警察が介入を開始したときに公園にいなかった平和民主党のスッル・スュレイヤ・オンデル議員は、事件をきき、公園に駆け付けた。警察がデモ隊に対して投げた催涙弾のカプセルがオンデル議員にあたり、オンデル議員と、モロッコ国籍のラヴナ・アッラーニーさん(女性)が負傷した。オンデル議員とこのエジプト人の女性は、タクスィム救急病院に運ばれた。

■共和人民党デモを支持、警察と軍が対立

共和人民党のギュルセル・テキン副党首は、テクスィム・ゲズィ公園でのデモに関し、「今日ここに、この公園のためだけでなく、トルコのため、イスタンブルのため、何千人もの同胞と同様、私たちもここにいる」と述べた。警察の介入の際にテキン副党首も被害にあった。新聞記者のアフメト・シュク氏も、催涙弾のカプセルが頭にあたり、けがをした。

一方、警察の装甲車がユーターンのためにギュムシュスユ軍病院の前を使おうしたが、軍はそれに許可をあたえず、しばらくの間、警察と軍がにらみ合った。警官の一人が、「お前たちにも催涙弾をぶちこむぞ」というと、ある軍人が、「それなら、こっちは別のものをぶちこむぞ」と返答した。一方、ムアンメル・ギュレル内相は、警官が国会議員にひどい態度はとっていないと述べた。


(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:30160 )