スィースターン・バルーチェスターン州の国境住民への燃料販売計画が昨日、商品・外貨密輸対策本部の本部長、全国税関長、及び石油製品流通公社代表取締役の出席の下、〔アフガニスタンとの国境の村である〕ミーラクの国境市場で開始された。
商品・外貨密輸対策本部の本部長はIRNA(イラン国営通信)のインタビューに対して、「国境住民への隣国輸出向け燃料販売計画は、スィースターン・バルーチェスターン州のヒールマンドおよびサラーヴァーン両県〔※〕で正式に開始された」と述べた。
※訳注:ヒールマンド県はアフガニスタン、サラーヴァーン県はパキスタンに接している。
ファダー・ホセイン・マーレキー氏は、次のように付け加えた。
国境周辺の村や市の住民への燃料販売は、閣議了承の第2項に基づき、国境住民の家計補助を目的に行われ、現段階では各世帯に〔月〕500リットルが提供される。次の段階では、スィースターン・バルーチェスターン州の他の県でも、この計画が実施される予定だ。
同氏は、「国境住民の生活に力点を置いた、スィースターン・バルーチェスターン州発展のための計画が全部で3つ、密輸対策本部およびその他の関係機関によって実施されることになっている」と述べ、さらに次のように語った。
この州が地理的に重要な場所に位置しており、2ヵ国と隣接していることや、特に〔オマーン湾に面する〕チャーバハールが存在することを考慮すると、この地域には発展のための好条件が揃っている。こうしたことから、まず第1に、法的手続きなしで、月2000万リヤール〔※自由レートで約5万7千円〕までの商品取引を行う許可を、国境に住む各世帯に対して出す計画が立てられている。
同氏はその上で、
この計画の許可はすでに下りており、各県の自治体は鉱工業商業庁と協力して、必要な措置を講じているところである。明日ザーヘダーンで開かれる予定の商品・外貨密輸対策本部の会議で、実施に向けたプロセスやその長所や短所について検討を行うことになっており、もし必要ならば〔月2000万リヤールという〕割当量にについて修正が行われる可能性もある。
と続けた。
商品・外貨密輸対策本部の本部長はまた、次のように述べた。
イランが抱えている深刻な問題の一つに、燃料の密輸がある。例えば、スィースターン・バルーチェスターン州だけで、いまだに一日約200万~300万リットルもの燃料が国外に流出している。複数の措置によって管理・統制が行われ、多くの燃料密輸が阻止されてきたにもかかわらず、である。
同氏はその上で、「この問題を抑え込んだ上で、国境住民による燃料の合法的輸出が行われることになった。そして幸運にも、この計画の実施に向けた措置が開始され、国境住民世帯への〔燃料の〕特別割り当てが計画されたのである」と指摘した。
つづきはこちら
関連記事(国境住民の隣国への燃料販売、合法化:近々試験運用へ)
原文をPDFファイルで見る
( 翻訳者:8410068 )
( 記事ID:30166 )