イスタンブルは祝賀、アンカラ・イズミルでは衝突つづく
2013年06月01日付 Radikal 紙
イズミル、ベスマネ広場
イズミル、ベスマネ広場

6月1日23:09報道

ゲズィ公園デモがはじまったイスタンブルでは、デモ参加者の希望が入れられ、祝祭がはじまった。しかし、アンカラとイズミルでは、デモ隊と警官隊の間の衝突が1日続き、それは夜半まで続いている。

イスタンブルのゲズィ公園で見張り番をしていた活動家グループと警官の間での起きた衝突からはじまり、2日間広場周辺で衝突が続いた騒動の4日間のあと、今日、警官隊はタクスィム広場から撤収した。こうしてゲズィ公園運動は新たに平和的な1日を得たが、これをきっかけに抗議運動の飛び火したアンカラとイズミルでは、依然、衝突が続いている。

■アンカラ

アンカラでは1日中緊張がつづき、警察の介入もあったが、デモ隊はクズライ広場に入りそこで抗議活動をすることに成功した。しかしクズライ広場から撤収した警官隊は、首相府ビルに向かおうとしたデモ隊を阻止するため、首相府の前で特別警備体制をとった。その多くが左派グループからなる1グループは、首相府に向かうことをあきらめず、何度も警官隊と対峙した。警官隊は、催涙ガスを大量に使い、放水をしたが、デモ隊は石や瓶で応戦した。

約2万人が首相府ビルに隣接するギュヴェン公園に集まり、警察の数が不足すると、軍ジャンダルマから支援が差し向けられた。群衆が増加し、首相府に向かいはじめたため、アンカラのアラエッディン・ユクセル県知事の命令で軍の部隊も治安のため出動した。首相府の出入り口は、歩道、車道とも閉鎖された。首相府のビルの周辺はジャンダルマ地域部隊に所属する部隊により警備された。約100人の部隊と警官隊が首相府のビルの前で警備にあたった。周辺の県からも応援が求められた。

通りにバリケードをきづき、火をつけるデモ隊と警官隊の間での衝突は、各所で続いている。

一方、クズライ広場での昼間の衝突で、警官隊の装甲車にひかれ重体となったデモ参加者の治療は続いている。ギュヴェン公園で負傷し、アンカラ模範病院に運ばれた若者の状態も、重体が続いている。

■イズミル―終日、騒動

ゲズィ公園での出来事に反対するため、イズミルでも何千もの人が抗議活動を続けている。とくに、ギュンドードゥ公園に集まった群衆は、16時30分ごろ、トルコ青年連盟(TGB)メンバーの若者の先導で、共和国広場に向けて第一コルドン通りからデモをはじめた。デモ隊が通りがかったとき、軍のコルドン軍宿泊施設にいた人々は手にトルコ国旗をもち、デモ隊を支持した。海岸のカフェやバーに座っていた人々も同様に、デモ隊に支持のポーズをとった。

共和国広場を埋めた人々は、トルコ国歌やその他のマーチを歌い、政府とエルドアン首相退陣を叫んだ。デモは、その後、一部のグループが分かれ一部のグループがギュンドードゥ広場に戻る形で継続している。警察は、ベスマネ広場にある公正発展党コナク郡支部の前でだけ警備にあたっていた。

■警察、介入、けが人でる

デモの最中、ベスマネ広場にある公正発展党コナク郡支部の前に通りかかった500人のグループと警官の間で、親しい会話が交わされた。群衆のなかには、女性警部補にトルコ国旗を手渡した人もいる。この人々は、警官と一緒に記念撮影も行った。しかし、その後、一部の左派グループと警官の間で衝突がおきた。この左派グループは、警官とAKP支部に投石を始めた。これをうけ、警察隊はデモ隊に放水し、催涙ガスを放った。ベスマネ広場の交通を遮断したこのグループと、警察隊の間の衝突は長時間続いた。(後略)

■アルサンジャクも混乱

イズミルで、約3万人が参加したデモのあと散らばった1000人ほどのグループは、ギュンドードゥ広場とキプロス犠牲者通りの間でデモ行動をつづけた。デモ隊のなかの一人が、催涙ガスの栓をぬいたことで混乱が発生し、警察がガスを投げ込んだとの誤解が生じた。催涙ガスを吸った人々はガスマスクを探して右往左往し、ソーシャルメディアでデモ隊を中に入れなかったとのうわさを流された世界的なコーヒーチェーン店の支店のガラスが割られた。ベスマネ広場で衝突が起きているとの情報をえたこの左派グループは、その後、そちらに向かった。


(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。)

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:30178 )