世界的な人権団体がデモ隊を支持
2013年06月12日付 Hurriyet 紙

世界的に知られる二つの団体、ヒューマン・ライツ・ウォッチとアムネスティ・インターナショナルは、昨日(11日)タクスィム広場で起きた衝突について、デモ隊側を支持する声明を行った。

アムネスティ・インターナショナルは昨日の騒動に関し、エルドアン首相に事態の収束と警察の介入を止めさせるよう呼びかけを行った。その発表の中で、「拘束者へ不当な扱いを止め、拘束をやめるべきだ。また(衝突でのけが人はすべて)医療手当を受けられるようにすべきだ。政府は事態を収束させるために一刻も早く反省の意を示し、武力を行使している者に対して中立的で有効な調査を進めるべきだ」と述べた。

■平和的対話の可能性消失

ヒューマン・ライツ・ウォッチも昨日タクスィム広場で起こった騒動に関するレポートを公開した。今日公開されたレポートでは、「トルコ政府がタクスィム広場に警察を投入する決定を下し、数千人からなる平和を愛するデモ隊に催涙ガスや高圧放水で対応することは、政府とデモ隊との間でその実現のために努力が続けられてきた平和的対話の可能性を消してしまった」と記されている。

ヒューマン・ライツ・ウォッチのトルコ担当研究者であるエマ・シンクレア・ウェブ氏は騒動に関し、「タクスィム広場での数万人に対する催涙ガス放射で、この事態を収拾することはできない。もしトルコが様々な権利を尊重する国として認められたいのならば、警察による介入はやめるべきだし、政府はデモ隊と対話しなければならない」との声明を出した。

昨日広場で起きた騒動はレポートで次のように記された:イスタンブル県が行った発表によれば、警察介入の目的は非合法組織がアタテュルク文化センターに掲げた幕やポスターを引き下ろすことであった。夕方タクスィム広場とその周辺の通りで行われたデモにおいて、ヒューマン・ライツ・ウォッチは数万人の群衆に警察が何度も催涙ガスで介入したことを確認した。

ヒューマン・ライツ・ウォッチは、高圧放水と催涙ガスを使った警察に対し投石と火炎瓶を使ったデモ隊グループの衝突をレポートで報告する一方で、「デモ隊の大部分はゲズィ公園で平和的にデモ活動を続けていた」とした。

またレポートでは、チャーラヤン裁判所で座り込みの抗議活動を行おうとした弁護士らに警察が介入したことについても触れている。45名の弁護士が逮捕され、彼らは夕方には完全に釈放されたと伝えられた。

レポートでは昨日の騒動で70人が逮捕され、また逮捕に関する十分な情報が得られていないために今後その数は増加するかもしれないとしている。


(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:池永大駿 )
( 記事ID:30391 )