ギュレン師の「スルタン・ヤヴズ・セリム橋」命名コメント
2013年06月19日付 Radikal 紙


第三ボスフォラス大橋が「ヤヴズ・スルタン・セリム橋」と名付けられることに関して、アレヴィー教徒たちを筆頭に、多方面から反発やこれに関する議論が沸き起こる中、興味深い発言がフェトフッラー・ギュレン師よりあった。

ボスフォラス海峡に建設される第三大橋の着工式で、橋の名前が「ヤヴズ・スルタン・セリム橋」と名付けられることを受け、アレヴィー教徒たちを筆頭に、多方面から反発やこれに関する議論が沸き起こる中、フェトフッラー・ギュレン師より興味深い発言があった。
フェトゥフッラー・ギュレン師は、第三ボスフォラス大橋が「ヤヴズ・スルタン・セリム橋」と名付けられることに関し、自身の意見と共に、「アレヴィー派とスンニ派の兄弟愛」に関する見解と期待を述べたビデオを自身のウェブサイトherkul.orgにて公開した。ギュレン師は、このビデオで、橋にヤヴズ・スルタン・セリムの名を付けることなど、「些細な」問題であることを述べつつ、スンニ派やアレヴィー派のあいだには「アッラーや、預言者、コーランといったつながりにより、非常に多くの懸け橋」があり、「イェセヴィー、メヴラーナ、もしくはユヌス・エムレといった共通の価値観」が作り上げた懸け橋もあると語った。
ギュレン師は、「ボスフォラス海峡の一方の岸からもう一方の岸まで直接行くために橋が建設され、それにヤヴズ・スルタン・セリムの名がつけられて、あるいはそのような些細な問題ともいえるべきものを、重要な問題であるかのように繰り返し言及するなら、そうした(今までの)両者(スンニ派とアレヴィー派との間)の懸け橋は無視されてしまう可能性がある」と述べた。
ギュレン師は、更に以下のように述べた。
「さらに今日でも築かれようとしている懸け橋がある:『モスク、ジェム・エヴィともに、同じ公園に位置し、立ち上がろうではないか。過去の問題を掘り起こして、新たな敵意を生み出すことのない様に』という考えで築かれた懸け橋である。素晴らしい融和に導いてくれるこのような懸け橋が築かれたというのに、たったひとつの問題となっている橋の名前や名称で、それを台無しにすることのないようにしよう。そうだ。たった一つの橋でもって、他の多くの懸け橋を台無しにすることがないようにしようではないか」
ヤヴズ・スルタン・セリムと言う名を提案する者たちは、「それに反対するような意見がでてくるのを全く想定していなかった」とギュレン師は述べた。そして、皆がお互いの感情を尊重することの必要性、そのためにもいくつかの共通点で歩み寄れる可能性があること、幾つかの場所でモスクやジェム・エヴィが隣り合わせで建設され、公園と散策スペースが共有されうるということを述べた。

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( 翻訳者:田中けやき )
( 記事ID:30504 )