元内務次官「ジャリーリーに投じられた400万票すべてが右派急進派の票というわけではない」(上)
2013年06月23日付 Mardomsalari 紙
ハータミー政権時代に内務次官(政治担当)を務めたモルタザー・モバッレグ氏は、アーレフ氏が選挙戦からの撤退したことや、ハータミー師やハーシェミー=ラフサンジャーニー師がハサン・ロウハーニー師を支持したことが、今回の大統領選におけるロウハーニー勝利の主な原因となったとの見方を示している。
モバッレグ氏は、ガーリーバーフ氏が選挙でロウハーニー師に1300万票の差を付けられて敗北を喫した原因について、次のように述べている。
これには二つの重要な要因が関わっていると思う。第一に、人々が求めているような変化を、〔イランの将来に〕刻み込むことのできるような人物を、民衆が待望していたことが挙げられる。人々は総じて、ロウハーニーとアーレフのライバルたち〔が大統領になれば、彼ら〕はこれまでのやり方を繰り返すだけだろうと確信していた。投票を予定していた50%以上の国民が世論調査で、まだ誰に投票するか決めていないと回答したのは、そのためだ。つまり、浮動票が非常に多かったのである。
第二の要因は、改革派が選挙戦に参入したことである。彼らは改革派寄りの2候補者の間に同盟関係を作り出したことで、浮動票をロウハーニー師へと誘導したのである。民衆の間でハサン・ロウハーニーへの歓迎ムードが生まれたことで、既にロウハーニー師以外の候補者への投票を決めていた人々の中にさえ、考えが変わり、ロウハーニーに投票する者が現れた。つまり、浮動票がハサン・ロウハーニーに流れ、さらには他候補に行くはずだった票の一部までもが、ロウハーニー票に加わったのである。
モバッレグ氏はニュースサイト「アスレ・イラン」のインタビューにおいて、
〔テレビ〕討論会でのガーリーバーフ氏のロウハーニー攻撃について、次のように認めた。
ガーリーバーフに対するロウハーニーの受け答えが、ガーリーバーフ大敗に影響しなかったとは言えないのは確かだ。しかし〔ロウハーニー勝利に〕主に影響したのは、私がすでに列挙した諸要因の方である。もしこれらの諸要因が作用しなかったとしても、〔テレビ討論でのロウハーニーの受け答えによって〕ガーリーバーフ票は多少減っただろうが、しかし彼が第二回投票〔※〕に進めないほど減るようなことはなかっただろう。
※訳注:イラン大統領選では、第1回投票で全投票数の半分以上の票を獲得した候補者がいない場合、第1回投票で1位と2位になった候補者の間で決選投票が行われることになっている。今回の選挙では、ロウハーニー候補が投票数の50%以上を獲得し、2位のガーリーバーフ候補に大差を付けたため、第1回投票で決着がついた。
〔‥‥〕
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( 翻訳者:8411181 )
( 記事ID:30651 )