逮捕の「国旗売り」、釈放
2013年07月16日付 Radikal 紙

ゲズィ公園事件の後、7月6日に身柄を拘束され、出廷させられた裁判所にて逮捕された旗売りを生業とするアリ・サルチチェキ氏とほか7人が釈放された。

アリ・サルチチェキ氏は、ゲズィ公園事件の間国旗を売り身柄を拘束され、「警察に対する抵抗」の容疑で逮捕されたが、弁護士による異議申し立ての結果、本日夕方にに釈放された。

サルチチェキ氏とほかの逮捕者の弁護士チュライ・オダバシュ氏は、昨日チャーラヤンのイスタンブル裁判所に赴き、依頼人の釈放を要求した。その要求を審議した第6簡易刑事裁判所は、アリ・サルチチェキ氏を含む8人の容疑者の釈放を決定した。釈放決定に際し、「容疑者について適用された逮捕措置と、科されうる刑罰との間の比例の原則に従い、逮捕措置は取り除かれた」と述べられた。

しかし、容疑者らには、司法監督措置がとられた。8人の容疑者は毎日勤務時間内に警察署へ赴き、サインをする条件が課された。

■釈放の知らせは、面会のあとやって来た

ゲズィ公園事件に関して7月6日に身柄を拘束され、出廷させられた裁判所にて逮捕されたアリ・サルチチェキ氏と面会するため、弁護士のチュライ・オダバシュ弁護士と、アリさんの息子のセラミさん(17)は刑務所を訪問した。訪問の後、記者会見を行うため準備をしていたたオダバシュ弁護士に、裁判所からサルチチェキ氏の釈放が知らされた。チュライ・オダバシュ弁護士と、息子のセラミ・サルチチェキさんは、昼ごろにメトリス刑務所へやって来た。オダバシュ氏は、刑務所に約二時間とどまり、出口で記者会見を行うための準備をしていた。ちょうどこのときオダバシュ氏の携帯電話が鳴った。アシスタントが見た携帯電話には、アリ・サルチチェキ氏の釈放の知らせが届いていた。

■「トルコでは証拠から有罪が決まるのではなく、有罪を前提として証拠が出される」

アリ・サルチチェキ氏とほか7人は夕方に刑務所から釈放された。刑務所の出口でカメラに向かって話したアリ・サルチチェキ氏は、過去に懲役刑を受けた前科者であり、この事件の間に逮捕された理由も前科があったためだと主張し、「私を過去の経歴で(犯罪者と)判断した」と言った。

アリ・サルチチェキ氏は、裁判司法制度に忠告を非難し、以下のように述べた:

「正義は下された。が、遅れてやって来た正義は正義ではない。あなた方もトルコで正義が地に落ちたところを見たでしょう。私たちが国旗を売っていたことが証明できなければどうなっていたか・・・刑務所には無実で収監された人がたくさんいる。トルコでは証拠から有罪になるのではなく、有罪を前提として証拠が出される。私の過去の罪を問うてくる。そういうこともあるかも知れない。私は罰を受けました。しかし前科者に仕事を与える者はいない。彼らは私が家族や子供を養うために国旗を売っていたことを言いません、何故言わないのでしょう。私は刑務所で服役していたと言う。これで私を有罪とするならば、ほおっておかずに私をずっと服役させればいい。むしろ全ての国民を刑務所に入れるべきだ。私は罰を受けた。私を過去の経歴でなぜ犯罪者と判断するのですか?」

■国旗売りの妻:「当然です」

ゲズィ公園事件の後、7月6日に身柄を拘束され、出廷させられた裁判所にて逮捕された旗売りを生業とするアリ・サルチチェキ氏を含む8人が釈放された。サルチチェキ氏の弁護士チュライ・オダバシュ氏はチャーラヤンのイスタンブル裁判所に赴き、裁判所の釈放決定を受けた。裁判所の前で待つアリ・サルチチェキ氏の妻、メルハメト・サルチチェキさんも釈放の決定を喜んだ。メルハメト・サルチチェキさんは、「釈放の決定にとても喜んでいます。なぜなら、不当に誰かの自由を奪ってはならないからです。不当に服役させられる理由もありません。正しい判断が下されたのです」と語った。

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( 翻訳者:澤井祥子 )
( 記事ID:30839 )