ディヤルバクル近郊のPKK「殉職者」墓地、トルコ軍黙認
2013年07月23日付 Hurriyet 紙


ディヤルバクル県リジェ郡とスィイルト県ペルベリ郡にあるPKK(クルド労働者党:非合法)墓地を、トルコ国軍が以前に情報を得、少しずつ追跡していたことがわかった。軍が映像と文書を集めて行う捜査要求は拒否された。

ディヤルバクル県リジェ郡ヨルチャトゥ村とスィイルト県ペルバリ郡ジェミカル高原地域でPKKが行った埋葬活動を、トルコ国軍がひとつひとつ追跡し、手に入れた映像と写真を裁判所に提出したことがわかった。軍関係者が「捜査」のために知事の許可を求めたものの、受理されず、諜報捜査を続けるようにと指示があったことがわかった。

■無人航空機の追跡

PKK関係者が上記の二つの場所でおこなった埋葬活動に関する映像が流されたあと、軍関係者をはじめ治安部隊へ集中的な批判がなされた。軍情報筋によれば、ディヤルバクル県リジェ郡ヨルチャトゥ村周辺での埋葬活動に関し、軍関係者へ最初の情報が2013年5月13日に届いた。 ディヤルバクル県軍警察連隊指令室はこの情報を、県知事と共和国検事庁に送った。指示を受けて埋葬活動に関する情報、資料、映像が6月20日に検察局に送られた。そして情報活動の継続が決定された。墓地に異なる場所から持ち込まれた遺骨が埋められた模様は写真とビデオで確認された。

■素性調査のみ行われた

PKK組織が7月14日に墓地を集団で開所するとの情報を受けて7月2日に状況が検事局と県知事室に伝えられた。軍関係者は、軍警察特殊部隊と80人の警察機動隊を用いて、墓を掘り出し、遺骨の確認のためにマラティア県法医学機構に運ぶよう提案した。

軍関係者の捜査要求が適切でないこと、上記の場所では[訪問者の]素性調査のみおこなうよう指示されたという。これを受けて7月14日に墓地周辺で行われた追悼式典が無人航空機で追跡された。追悼式典にやってきた人の素性調査が行われた。治安警察が、情報捜査によって手に入れた映像すべてをディヤルバクル共和国検事庁に提出し、捜査が続行中という。

■最初の通信は6月12日

スィイルト県ペルバリ郡のヤズルジャ山ジェミカリ高原でもPKKの埋葬活動を密接に追求していたことがわかった。PKK組織のこの活動に向けた最初の通信が6月12日になされたとわかった。軍関係者は、この活動を知事、警察、国家諜報機構といった関係機関の地方支部へ即座に送った。組織が今後おこなう記念碑建設に従事していたとされる17人は、軍関係の観察下に置かれた。この人々は検事庁に送られた。この件に関し県知事室で行われた会議では、治安組織が記念碑に関する懸念を述べ捜査の再要求を行った。しかしこの問題が内務省に報告され、この間に諜報活動が継続されることが主張された。軍はこの件について6月30日に書面を通じて再度知事に伝達し、捜査通達を「承認」するようにとしたが、承認されなかった。

■8月15日に向け準備される

諜報機関は、テロ組織PKKがペルバリ郡ヤズルジャ山ジェミカリ高原で墓所を8月15日に開所する予定との情報を上層部に伝えた。

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( 翻訳者:池田桃香 )
( 記事ID:30915 )